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2006/04/23 作成

タイトル

9日目:本土最東端「納沙布岬」

地図

2004年 8月 8日(日)晴れ

中標津 → 釧路 約280km

ホクレンフラグ

東京を出発してから9日目。ついにこの旅の最終目的地へ向かう日がやってきました。

ホクレンで補給するともらえるフラッグも貯まってきました。黄色が道央、青色が道北、黄色が道央です。ホクレンフラグは北海道を走るライダーのシンボルです。これを挿して走っていると北海道を走ってると実感できます。

ちなみに走行中はフラグ落とさないように、ここまで豪快には挿してはいませんよ。フラグを立てる用の専用ポケットを作っても面白いかもしれませんね。

新酪農村展望台

まずは、中標津市街から根室中標津線に入り昨日走った別海のさらにその先へ。ミルクロードこと国道243号線と交差したその先で脇道に入ります。

草原地帯を抜けたその先の小高い丘を登ると「新酪農村展望台」があります。ここはとても展望台とは言えない単なる小高い丘です。展望台を示す看板すらありません。しかし、景色は美しいです。360度どっちを見ても目の前に広がっているのは広大な草原。さすが北海道!!

風蓮湖

厚床まで来たところで、いよいよ国道の中で一番東に位置する根釧国道こと44号線に入ります。

しばらく走ると左手に大きな湖が見えてきました、「風蓮湖」です。湖畔沿いに湿地帯が広がり、その先に森林が見えます。他の湖と違い周りに山々が全くないため、空と湖面の色が調和しています。非常に美しい湖です。

しばし、湖畔にバイクを停めて湖を眺めていました。

根室半島線

厚床から30kmほど走ると根室市街に入ります。国道44号線はここで終了。ここから根室半島線に入りいよいよ最東端へ向けてフィナーレです。

市街地を抜けた途端景色が一転します。何もない、そう何もないのです。道路の脇には遮るものがなく、地面と道路だけが伸びています。普通は遠くに山などが見えるものですが、ここには山もありません。そして高低差がないため、ただただ広い大地に道路だけが延びています。気持ちいいです!!

しかし、走れば走るほど気温はどんどん下がっていきます。流石根室半島、とても今が8月だとは思えません。ライジャケを着ていても寒く感じます。それでももうすぐ東端にたどり着くと思うと胸が高鳴ります。スロットを開けて一気にラストスパート~!

本土最東端 納沙布岬

そして、ついに草原の中にそびえ立つ白い塔「平和の塔」が見えてきました。その先にある駐車場に入ると、そこには1本の木製の碑が立てられています。

「本土最東端 納沙布岬」、ゴール~♪

ついに辿り着きました。東京からはるばる3,000km先、東経145度29分、本土最東端の地です。

いや~、さすがに遠かった、ここまで来るとすごい達成感があります。3年前は中標津まで来ていながら、悪天候(7月末で気温13℃)の為、途中で断念しましたが、今回は絶好の快晴の元でリベンジすることができました。

これで最北端「宗谷岬」、最南端「佐多岬」、最東端「納沙布岬」と、四端中三端を制覇したことになります。残る最西端は「神崎鼻」のみ。かなり気の早い話ですが、次回のツーリングは、九州へ四端制覇の旅に出ます。

納沙布岬

記念撮影を終えると、灯台まで歩いてみます。途中の道端には、地元の方が昆布を天日干ししていました。潮の良い香りが漂ってきます。

灯台のその先には、国後島が見えます。景色は綺麗なのですが、じっとしていると冷たい海風が吹き付けてきます。何度も言いますが、今は8月上旬、しかも天気は快晴です。

鈴木食堂 納沙布岬

灯台へ向かう途中に、「本土最東端の食堂」と書かれた「鈴木食堂」という店がありました。早速、店に入ると、まだ早朝とあって他に客もいなかったことから、店長さんといろいろ話し込みました。

さんま丼と花咲蟹の鉄砲汁

しばらくしてオーダした、「秋刀魚丼」と「花咲蟹の鉄砲汁」が登場。まずはこれから旬を迎える秋刀魚。どんぶり一面に秋刀魚の切り身がぎっしりと詰まっています。

ここでは品の良さなんて考えていられない。丼を片手にがっついて食べます、美味い!

そして蟹汁。味噌汁にするならやっぱり蟹の中でも花咲蟹が良いですね。めちゃめちゃ良い味出てます。一応、調理用ハサミもついていますが、花咲蟹は身がほとんどない為、役に立ちませんでした。花咲蟹は、身はなくともこの出し汁だけで充分です。

美味かった~、と一息ついていると、さっきの店長さんが珈琲をサービスしてくれた。ゴチになります。旅の最終目的地で景色も天気もお腹も大満足。いい旅でした。

根室半島線 納沙布岬

ここから進路を西へ変えて、2日間で一気に苫小牧港まで走ります。直線距離で約500km。今日は中間地点の釧路まで走ります。

根室半島をぐるっと一週する根室半島線。行きに使った道とは反対の北側の道を使って根室市内へと戻ります。この北側の道路もめちゃめちゃ良いです。ただただ広がる平坦な大地をひた走ります。上空は雲一つない澄み切った青空。素晴らしい!! 天塩から稚内へと続く「オロロンライン」も広大でしたが、ここも負けず劣らずの視界が開けている爽快な道路です。むしろここの方が地形が平坦なのでより一層広大に感じます。

北方原生花園

ちょうど納沙布岬と根室市街の中間に「北方原生花園」があります。

柵際にバイクを停めて、原生花園に入る扉を開けようとしたら、門の先に20頭近いポニーの群がお出迎え。扉には

 「馬が逃げます。必ずドアをしめて下さい」

と書かれている。扉に手をかけると、ポニーがじ~とこっちを見つめてきます。いや、これ開けた瞬間に逃げられるでしょう。それに入れたとしても、その先の細い歩道をポニーが占拠していてとても先に進めそうにありません。あっさり、あきらめました。

 

北方原生花園
本土最東端 東根室駅

本土最東端の岬があるということは、当然ここには本土最東端の駅があります。根室本線の終着駅「根室駅」?・・・と思った人は不正解。正解は、ひとつ手前の「東根室駅」です。

しかし、この駅に立ち寄る旅行客は、一握りの鉄道ファンぐらいなものです。地図を頼りに根室市内を右往左往するがなかなか駅が見つかりません。

住宅街の中の道路をぐるぐる回っているうちに道ばた「本土最東端 東根室駅」と手書きで書かれた小さな看板を発見。これは判りづらい・・・。家と家の間の細い路地を抜けると小さな駅へたどり着きました。駅とは言っても、そこには階段と板張りの小さなホームがあるだけです。当然、駅員や改札口や券売機はおろか、ホームには屋根やベンチすらありません。しかしそこにはしっかりと最東端を示す碑が建っていました。

本土最東端 東根室駅

ホームに上がると運が良いことにちょうど釧路方面から根室行きの列車が到着しました。1両編成のキハ54です。事前に時刻表を調べていたわけではないのですが、こういう巡り合わせがあると嬉しいものです。

豪快なディーゼル音と黒煙を吐きながら根室へと向かっていく列車を見送ってから駅を後にします

ちなみに沖縄のモノレールを除くと、最北端は稚内駅、最南端は西大山駅、最西端はたびら平戸口駅(旧平戸口駅)です。稚内駅は、2001年に訪れています。

根室市街の標識

再び国道44号線に戻り根室市街を走行していると、ふと通り過ぎた標識に違和感を感じました。

Uターンして標識まで戻りもう一度よく見てみると・・・

根室市街の標識

Oh!! ロシア語だ!!

さすが北方領土が近い根室半島、道路標識も国際的です。

ちなみにこれを訳すと、

 ・МысНосаппу=納沙布岬 (Мыс=岬)

 ・НзмуроЦентр=根室市街 (Центр=市街地)

 ・Порт Ханасаки=花咲

 ・Нисивада=西和田

になります。花咲は、Почта ХанасакиでもOKのようです。最初「Л」と「П」を間違えていたことに気が付かずに、えらい苦労しました。

Добрый вечер,Как дела?

霧多布岬

納沙布岬から西へ約80km、厚岸に入ったところで、左折して「霧多布湿原」を外周する通りに入ります。右手に湿原、左手に太平洋の眺めながら走っていると、目の前がどんどん白くなり、気温もどんどん低下。「霧多布大橋」までくるともう霧で前が全然見えません。

この時点でこれはもう室蘭の地球岬の時と同じだなとあきらめていたものの、せっかくここまで来たので先端の「霧多布岬」まで走ってみます。それにしても寒い。とても8月上旬とは思えません。展望台まで登ってみるが案の定、霧たっぷり。その名にふさわしい景色でした。

涙岬 琵琶瀬展望台

さらに5kmほど南へ移動して「琵琶瀬展望台」まで来てみるが、やっぱりここも一面の霧でした。全く何も見えません。

さらに5kmほど南へ移動して「涙岬」まで来てみるが、やっぱりここも一面の霧。どうやら太平洋側は全部NGのようです。反対に湿原側は、霧が晴れています。

霧多布湿原 藻散布

「藻散布」で湿原の中の遊歩道を歩くことにしました。ここは釧路湿原のような樹木は全くなく、やや丈のある草原が広がっています。雰囲気はサロベツ原野に近いかもしれません。遊歩道の先端で立ち止まりひととき湿原を眺めます。

湿原から吹き付ける風がとても心地よいです。

厚岸大橋

霧が立ちこめる「あやめが原」を通過して厚岸大橋の近くまでくると、急に周りに霧が晴れました。橋を渡り反対側の丘の上にある「道の駅厚岸グルメパーク」に登り、厚岸湾越しに今きた方角を眺めると、見事に湖の先の半島だけ低く霧状の雲が立ちこめていました。これなら周辺は快晴なのに半島だけ濃霧だったのも納得できます。

 

港祭 釧路

厚岸から国道44号線で釧路へ向かいます。この区間を通るのはこれが4回目、北海道の中でも一番通ってる回数が多い区間です。さすがに周囲の景色も見覚えのある場所が多いです。

釧路市街地へ入ると、ちょうど「港祭」の最中でした。北大通で右折して駅前へ出ようとしたら、パレード通過中で通行止めになっていました。今日のホテルは、駅前の「釧路ロイヤルイン」。国道から駅前へ出る道は、どこも通行止めか右折禁止。結局えらい大回りをしてなんとか駅前へ出ることができました。

和庄市場

チェックインを済ませると、部屋に荷物を置いて、まずは「和庄市場」へ。今日は到着した時間がかなり遅かった為、どの店先にも小売りのネタは残っていませんでした。仕方なく勝手丼はあきらめて、市場にの中の食堂で夕食をとることにします。

イカ・さんま丼を注文したところ、店のおばちゃんが「さんま切れちゃった」と言ったので、イカ・まぐろ丼に変更。しばらくして「やっぱりさんま丼作れるよ~」と言われたので、イカ・さんま丼に変更。が、出てきたのは、さんま・いくら丼(笑)。おばちゃんに、「これ違うよ~」、と言ったら、丼はそのままで値段をまけてくれました。いくらが美味かったので、まぁいいか。でも、さんまは今朝の鈴木食堂の方が美味かったです。

釧路駅前

日暮れまでまだ少し時間があったので、駅前の祭りを見ながらそのまま幣舞橋まで歩き「フィッシャーマンズワーフMOO」へ。ここのテナントには、「六花亭」と「くりーむ童話」が入ってます。六花亭は、明日も本店に立ち寄る予定なのですが、移動中にお土産買ってタンデムシートの荷物に詰め込むのは手間がかかるので、余裕のある今日買うことにしました。定番のマルセイバターサンド、といきたいところですが、真夏の日差しで痛む可能性があるし、以前にもお土産として配ったことがあるので、今回は「ひろびろ」にしました。クリームをウェハース挟んだシンプルなお菓子ですがこれがなかなか美味しいのです。あとはホテルで楽しむように、「ストロベリーチョコ」も購入。

次は「くりーむ童話」。本店は、弟子屈の摩周湖のほとりにあるのですが、今回は素通りしてしまったので、こっちで購入。ハスカップ&夕張メロンのダブルジェラードを注文。店の外に出てアイスを食べながら、日が沈みかけている釧路港を眺めます。ちなみにくりーむ童話は、毎年都内のデパートの物産展に出展しているので要チェックです。

ホテルに戻り、北海道で最後の夜・・・の前にホテルのコインランドリーで最後の洗濯。

フィッシャーマンズワーフMOOハスカップ&夕張メロンのダブルジェラード くりーむ童話 ストロベリーチョコ 六花亭

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