2016/01/27 作成、2019/11/16 更新
海上自衛隊 舞鶴地方総監部
このページは、日本列島縦断ツーリング の途中で立ち寄った「海上自衛隊 舞鶴地方総監部」について、ロングツーリングページに掲載しきれなかった写真を集めたものです。
まずは、舞鶴の五老スカイタワーの上から眺めた舞鶴港の景色です。写真の右手前の桟橋が海上自衛隊の基地です。一番奥に停泊している大きなフェリーは、新日本海フェリーの「あかしあ」です
海上自衛隊 舞鶴地方総監部の正門です。一般の観光客も普通に見学することができます。ちなみに駐車場はここから少し東へ走った場所にあります。バイクも同じで東の駐車場に止めましょう。
中に入ると受付で見学者用のタグを受け取ります。
早速、海上自衛隊の艦船を見ていきます。
まずは、DDG-177護衛艦「あたご」、あたご型護衛艦のネームシップ(一番艦)です。その銘は、旧日本海軍の高雄型重巡洋艦二番艦「愛宕」から受け継いでいます。
全長165m、全幅21mと超距離フェリーに比べると一回り小さいです。その反面、水力は大型フェリーの 3倍以上あります。
護衛艦「あたご」の艦橋です。
中央に見える八角形の大型パネルは、対空レーダー「SPY-1D」です。この特徴的なレーダのおかげで、イージス艦と聞けばすぐにこの写真のようなイメージが思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか?
ブリッジの下にある白い縦長の円筒とその下でカバーに覆われているのがMk15 高性能20mm機関砲(CIWS:Close In Weapon System)です。砲台の上に付いている白い円筒状の物体はレーダ(レドーム)です。その右側に見えるカメラのレンズような丸い物体が赤外線センサ(FLIR:Forward Looking Infra-Red)です。現代の艦船に装備されている近接火器は、ほとんどこのタイプですね。よくこれらの武器を「ファランクス」と呼んでいますが、これはCIWSの中の一製品名です。
続いて、艦橋の後方、船体の中央部分に搭載されているのが90式艦対艦誘導弾「SSM-1B」です。前述のファランクスは米国製の兵器ですが、こちらは国産です。あたごの兵装は、四連装×2基の計8発を搭載可能なのですが、この時は3門でした。
あたごの主力装備は垂直発射型のミサイル発射システム「Mk 41」なのですが、残念ながら桟橋からは甲板を見ることができません。乗船公開を実施している日にあらためて見にきたいですね。
続いて、2隻が並んで停泊していますが、左がDD-118護衛艦「ふゆづき」、右がDDG-175護衛艦「みょうこう」です。
ふゆづきは、あきづき型の四番艦で2014年 3月に就役したばかりの艦です。「冬月」も「秋月」も旧日本海軍の防空巡洋艦「秋月型駆逐艦」からその名を受け継いでいます。秋月はネームシップ、冬月は八番艦です。
みょうこうは、こんごう型護衛艦の三番艦です。その銘は妙高型重巡洋艦のネームシップ「妙高」から受け継いでいます。現在は、海上自衛隊 第七護衛隊の旗艦です。ちなみにこんごう型の元となった「金剛」は、日本海軍の金剛型戦艦からその名を受け継いでいます。
正面に見えるのが護衛艦「みょうこう」の主砲「54口径127mm単装速射砲」です。その名の通り、毎分45発の高速で連射することができます。写真で見ると小さく見えるかもしれませんが、実際に桟橋から肉眼で見るととても大きいです。ちなみに甲板から砲塔までの高さは 2.5m、全高は4.4m、砲身の長さは 6mもあります。
「みょうこう」も「ふゆづき」もファランクス(高性能20mm機関砲)を搭載していますが、ふゆづきのファランクスはカバーが外されており、ガトリング砲の砲身が見える状態でした。この状態なら、6本の砲身が一体となっている姿がよく判りますね。下部に筒状の弾倉が見えますがここに約1,000発の弾薬を積むことができます。ちなみに、このふゆづきに搭載されているファランクスは「Block1A」と呼ばれる一世代古いモデルで、上の方に写真を掲載した護衛艦「あたご」のファランクス「Block1B」とは異なりレドームの隣に赤外線センサ(FLIR)が付いていません。
「みょうこう」と「ふゆづき」の艦尾です。
向かって左側の「みょうこう」の後部甲板が広いのは、ここにヘリ甲板部とVLS(Mk41 垂直発射システム)のミサイルセルがあるからです。ちなみに「みょうこう」のセルは、前方甲板に29発( 4モジュール× 8セル- 3枚)、後方甲板に61発( 8モジュール× 8セル- 3枚)の計90セルを搭載しています。それぞれ 3枚少ないのは、ミサイルの装填時に使用するクレーンを設置するために 3枚分のセルをモジュールから外しているからです。
向かって右側の「ふゆづき」の後部甲板には、シャッターが開いた状態のヘリ格納庫が見えますね。
「ふゆづき」のヘリコプター格納庫を拡大してみました。
左右非対称で左側の方が広く開いています。格納庫の上部には誘導用の表示板があります。さらにその上には(左の写真では見切れていますが)、前方甲板に設置されていたものと同じファランクスを搭載しています。
4隻目は、DD-151護衛艦「あさぎり」、あさぎり型護衛艦のネームシップです。日本海軍の吹雪型駆逐艦の13番艦「朝霧」からのその名を受け継いでいます。ここまで紹介してきた「あたご」、「みょうこう」、「ふゆづき」に比べると桟橋から甲板まで高さが低いですね。
この船の写真はロングツーリングのページにも掲載していなかったので、ここでは初出になります。
「あさぎり」前方甲板に装備されている「74式8連装アスロック」です。
アスロック(ASROC:Anti Submarine ROCket)とは、米国製の対潜ミサイル(SUM:Surface to Uderwater Missile)のことです。「潜水艦を攻撃するのに何故空中へ発射するの?」と思われる方もいるかもしれませんが、これは遠方の潜水艦を高速で攻撃するためです。対潜ミサイルは、空中を飛翔して目標に接近すると着水して魚雷として攻撃します。
「シースパロー 8連装短距離艦対空ミサイル」です。
外見は前方甲板に搭載されていたアスロック(2つ前の写真)に似ていますが、こちらは対潜ミサイルではなく対空ミサイルです。短距離ミサイルなので射程は20km弱と比較的に短いです。
舞鶴の主役、DDH-181ヘリコプター搭載護衛艦「ひゅうが」です。
その銘は、伊勢型航空戦艦二番艦「日向」から受け継いでいます。海上自衛隊 第三護衛隊の旗艦です。ちなみに姉妹艦の「いせ」は、呉基地所属の第四護衛隊の旗艦です。
やっぱり大きいですね~。ここまでに見てきた艦船とは桁違いです。艦尾の平面の広さから見てもその大きさが一目瞭然です。艦名の「ひゅうが」の文字がとても小さく見えます。
「ひゅうが」の船体側面です。接岸用のブイの大きさもでかいです。側面にデッキや兵装がほとんど無いので一見するとフェリーに似ていますね。ちなみい「ひゅうが」の全長は197mなので大型の長距離フェリーとほぼ同じ大きさです。
艦橋も高いです。桟橋から見上げるとちょっとしたビル以上の高さです。
艦橋のすぐ上にある白い2つの四角形の物体がFCS-3の対空戦闘用レーダです。そこからさらに上にOPS-20C対水上レーダが設置されています。
最後にもう2隻紹介します。
はやぶさ型ミサイル艇 PG-824「はやぶさ」とPG-828「うみたか」です。「はやぶさ」は、ネームシップで旧日本海軍の隼型水雷艇「隼」からその名を引き継いでいます。「うみたか」は、はやぶさ型ミサイル艇の五番艦です。旧日本海軍には「海鷹」と書いて「かいよう」と読む空母が存在しました。
はやぶさ型ミサイル艇の主力兵装「90式艦対艦誘導弾SSM-1B」です。「あたご」や「ふゆづき」の写真で紹介したものと同じですが、2門ずつ反対方向に向かって搭載されています。左の写真では3門しか写っていませんが、最大で4門搭載することができます。
艦船の紹介は以上です。最後に舞鶴基地の敷地内を少しだけ紹介します。
正門のすぐ横には、こんなものが展示されていました。ミサイル護衛艦「あまつかぜ」の主錨(しゅびょう)です。旧日本海軍の磯風型駆逐艦「天津風」の名を受け継いだ艦船ですが、1995年にここ舞鶴で除籍となりました。
舞鶴地方総監部の敷地内には売店もあります。海上自衛隊名物の海軍カレーやキャップ、艦船のモデルなどを中心に数多くのグッズが販売されています。本当は欲しいものが幾つかあったのですが、ロングツーリングの途中でこれ以上荷物を増やすことはできなかったので、かさばらない栞とシールを買いました。栞は、「あたご」と「ひゅうが」をチョイス。自分と同じ艦これプレーヤへのお土産にします。もう1枚のシールは、「こんごう」。艦これで唯一カッコカリしてLv.155なのが金剛なので(笑)