2021/08/30 作成、2022/03/22 更新
Amazon Globalを利用した購入例(ドイツ編)
このページでは、Amazon Globalを利用して海外から製品を購入する例を紹介しています。今回は、ドイツ編(amazon.de)です。購入までの手続きから商品が配送されるまでの詳細について書き綴っています。
海外製品の購入
最近は、コロナの影響もあり、海外製品の国内流通量が激減しており、一部の商品は欠品や販売価格が高額した状態が続いています。そこで、今回は品薄状態にあるUSBオーディオインターフェース U-PHORIA UMC1820 をBehringerの本社があるドイツのAmazonから購入しました。
ドイツのAmazonの購入手順
商品選択画面
ドイツのAmazonは、設定を変更すると英文で表示することができます。ここで紹介しているページは、原文(ドイツ語)で買い物しています。
※設定には、画面に表示する「言語(Sprache ändern)」と購入先(サイト)の「国・地域(Land/Region ändern)」の2種類の設定があります。
カートに入れた商品の確認画面です。これも日本のAmazonと同じですね。海外版のAmazonで唯一異なる点は、ここに表示されている価格は、実際の価格とは異なる、点です。ドイツのAmazonの場合は、製品価格に19%の付加価値税(VAT)が含まれている為、日本から購入する場合の本体価格は1÷1.19=84%になります。この本体価格に対して幾つかの手数料が付加されます。
送付先住所入力画面
決済画面
さて、一番重要な決済画面です。前述の通り、ドイツでは19%の付加価値税(VAT)が含まれている為、この画面には 元の84%の価格 が表示されます。今回購入する製品の場合、199€÷1.19=166.22689...€≒167.23€、となります。
次に送料ですが、今回は Amazon Globalで34.89€、Amazon Global Expressで42.07€でした。私は急ぎではないため、前者のAmazon Globalを選択しました。この時点では、まだ手数料が上乗せされていません。
ちなみに、欧州の場合は、銀行口座振り込みの種類が国により異なる為、決済画面には以下の選択肢が表示されます。
SEPA : 欧州の銀行口座振込
iDEAL : オランダの銀行口座振込
Przelewy24 : ポーランドの銀行口座振込
Bancontact : ベルギーの銀行口座振込
BLIK : ポーランドの銀行口座振込
ここで支払通貨を選択します。日本円(JPY)を選択した場合は、Amazonの為替レートが適用されます。現地通貨を選択した場合は、クレジット会社側で為替レートが決まります。
日本円を選択した場合は、購入時に決済額が確定します。現地通貨を選択した場合は、海外でクレジットカードを利用して買い物した時と同じ扱いになります。
Amazonは、支払通貨に日本円を選択する場合(Amazonの為替レートを利用する場合)の詳細な説明(Amazon Currency Converter)が記載されています。日本円を選択した場合は「為替レート保証料」が付加される ため、この画面を翻訳して、一通り読んでおくことをお勧めします。
発注の最終確認
総額には、以下の料金が含まれています。
Artikel:本体価格
Verpackung & Versand:配送料と梱包料
Vorauszahlung der Importgebühr:輸入手数料
Wechselkursgarantie Gebühr:為替レート保証料(日本円を選択した場合)
最終的には、221.77€=29,177円になりました。このページを書いている時点で同じ商品を日本のAmazonで購入すると35,778円のため、ドイツのAmazonで購入した方が6,601円安くなります。この価格は、楽器機材を格安で販売しているSound Houseよりも安いです。
【2021/09/05追記】
後日、ドイツのAmazonから輸出手数料の減額により、1,322円の返金が発生しました(詳細は後述)。
結果的に、総額は 29,177-1,322=27,855円となり、日本のAmazonで購入するより7,923円安くなりました。
貨物追跡
Amazonの貨物追跡
全ての更新表示(Alle Aktualisierungen anzeigen)をクリックして配送状況の詳細を確認します。ポップアップ画面では、ECMS Expressを利用して配送されたことが判ります。ここに表示されているTrackingnumberを用いてECMS Expressのサイトで配送状況を追跡することができます(詳細は後述)。
ポップアップされた配送状況の詳細画面では、ドイツ国内で2ヶ所の配送センターを経由して運搬されていることが判ります。ただし、ここには出荷元の情報は表示されていません。配送ルートの詳細は、後述で触れます。
ECMS Expressの貨物追跡
ECMS Expressの貨物追跡画面です。Amazonのページに表示されていたTrackingnumberを入力することで配送状況の詳細を確認することができます。基本的にここに表示されている情報は、Amazon側のページにも表示されますが、一部表示されない情報も含まれています。
ECMS Expressの貨物追跡画面では、荷物がオランダのアムステルダム(AMS)経由で日本の成田空港(NRT)に輸送されたことが判ります。また、成田空港以降のDelivery Numberから貨物輸送が佐川急便に引き継がれたことが判ります。
国内の貨物追跡
これは、日本ではお馴染みの佐川急便の配送状況確認ページ(お荷物問い合わせサービス)の画面です。1つ前のECMS Expressのページに表示されていたDelivery Numberを入力することで追跡することができます。
今回は、13日に注文した商品が25日に到着したため、所要日数は12日間でした。
欧州の配送ルート
前述のTracking情報と荷物に添付されていた伝票から欧州での荷物の配送ルートをGoogleマップに表示してみました。商品はドイツのAmazonで注文しましたが、実際にはポーランドのAmazon倉庫 "Amazon Centrum Logistyczne, Wrocławiu (WRO1)" から出荷されて、ドイツの2ヶ所の配送センター "Amazon Verteilzentrum, Garbsen (HAJ8)"、"Amazon Verteilzentrum, Krefeld (DTM8)" を経由してオランダのECMS Expressの拠点 "Distribution center Hanedaweg, Rozenburg (Schiphol Airport)" で引き継がれ、オランダのスキポール空港(Schiphol Airport)から成田空港へ輸送されたことが判ります。ポーランド→ドイツ→オランダと3ヵ国を経由している点は、いかにも欧州らしい商品輸送ルートだと思います。
ちなみに、FeDexのTrackingではスキポール空港(オランダ)から成田空港に到着するまでのルートも確認することができるのですが、ECMS ExpressのTrackingでは確認できませんでした。FeDexは仕事で頻繁に利用していましたが、海外で購入した製品が成田空港まで直通便で輸送されるケースは少なく、実際には複数の国を経由して輸送されるケースが多いです。例えば、カナダから発送した貨物がヨーロッパ経由で日本に届くことも何度かありました。
クレジットカード利用明細
今回利用したクレジットカードの利用明細画面には、利用店名に "AMZN MKTP DE(AMAZON.DE)" と記載されていました。今回は、ドイツのAmazonで購入時に日本円で決済したため、為替レートの換算はありません。
商品の梱包状態
ドイツのAmazonから届いた商品です。外箱にAmazon Global(ECMS EXPRESS)のタグ、佐川急便のタグ、納品書(明細書)が封入されたパックが添付されていました。全て製品の外箱に直接貼られています。成田空港で通関手続きがあるため、製品の外箱は開封された状態で届きます。
外箱に張られていたAmazon Global(ECMS EXPRESS)のタグです。このタグの一番下に記載されている、WRO1、HAJ8、DTM8が前述の配送ルートの情報で、Amazonの拠点コードを示しています。WRO1(ポーランド)は出荷元の倉庫、HAJ8とDTM8(ドイツ)は経由地点の配送センターの拠点コードです。
商品の外箱に張られていたタグを全て剥がした状態です。一見すると綺麗に見えますが、強力な粘着力のあるシールが張られているため、綺麗に剥がすのはかなりたいへんです。今回はこのページに写真を掲載するために、あえて綺麗に剥がしましたが、シールの後に残った粘着性のある接着剤を全て取り去るのに30分ぐらい要しました。
ヨーロッパから直接製品購入した場合は、電源プラグ(コンセント)の形状が丸型のType-C(CEE)である場合があります。もし、アダプタがコンセントケーブル分離型ではない場合は、変換プラグが必要になります。今回購入した製品は、ケーブル分離型であったため、別途用意したコンセントケーブルを用いれば変換プラグは不要でした。
ちなみに、製品に付属している電源アダプタは、100~240Vに対応しているものが一般的なため、そのまま日本でも利用することができます。念のため、製品購入前に事前確認しておくと安心です。
これが今回ドイツのAmazonから購入したUSBオーディオインタフェース behringer U-PHORIA UMC1820 です。問題なく正常に動作しました。
今回は問題なく動作しましたが、当然 初期不良のリスク があります。海外のAmazonから購入した製品の返品・交換手続きはとても面倒なため、そのリスクも踏まえた上で、購入するか否かを決断することをお勧めします。
以上、ドイツのAmazonから商品を購入する具体例の紹介でした。