2016/11/27 作成、2019/11/19 更新
ブルーインパルス展示飛行(2016年、前編)
11月 3日、今日は航空自衛隊 入間基地航空祭です。今年もブルーインパルスの展示飛行を見るために多くの観客が集まっています。
今日の撮影場所はココ、入曽多目的広場 です。ちょうど入間基地の滑走路の南端に位置しています。公園の中にはランウェイライトも設置されており、17テイクオフ、35ランディング時は、この上空を機体が通過します。
もちろん、いつもの通り、ワイドレシーバとICレコーダの準備も万端です。ここ入間基地でブルーインパルスが展示飛行をする場合の無線周波数は、最初から最後までTWRを使用します。
ただし、今年はトラブルがありました。展示飛行中にTWR(チャンネル2)にノイズが入り使用できなくなったため、途中からGND(チャンネル3)に切り替えて交信していました。ちなみに、前日のリハーサルフライトでは、展示飛行空域に別の機体が接近したため、途中で「Stop mission!!」というハプニングもありました。こういうイレギュラーな交信も航空無線を聞く楽しみのひとつですね。
13:30、「Runway 35, clear to takeoff」。
1~4番機が入間基地を離陸、いよいよブルーインパルスの展示飛行の開始です。ここから、2016年の第1区分全26課目を紹介します。
展示飛行空域の南端で撮影していたため、一部の課目は撮影できていません。ご容赦下さい。
写真の枚数が多いため、前編(第 1~13課目)と後編(第14~26課目)に分けました。このページは、前編です。
【前編】
1. Diamond Take Off
2. Low Angle Cuban
3. Fan Break
4. 4 Point Roll
5. Change Over Turn
6. Inverted and Cotinuous Roll
7. Rain Fall
8. Vertical Climb Roll
9. Slow Roll
10. Change Over Loop
11. Calypso
12. Letter 8
13. Opposite Continuous Roll
【後編】
14. 4 Ship Invert
15. Vertical Cupid
16. Line Abreast Roll
17. 360 & Loop
18. Wide to Delta Loop
19. Phoenix Roll
20. Phoenix Loop
21. Bon Ton Roll
22. Vertical Cuban 8
23. Star & Cross
24. Tac Cross
25. Rolling Combat Pitch
26. Cork Screw
帰還
最初は、Diamond Take Offです。
その名の通り、1~4番機がダイヤモンド隊形(1-2-1)で離陸した後、編隊を維持したまま、270度右旋回して会場(入間基地)の上を横切ります。
この課目は、会場のすぐ横を通過するため、入曽多目的広場からはかなり遠い場所を飛行します。200mmの望遠レンズでは、ほとんど撮れません。もちろん、入曽多目的広場からは、R/W35のtake offを見ることはできません。
基地会場 : ◎
入曽広場 : △
この課目は、R/W17離陸の場合(南風が吹いている場合)、披露されません。代わりに1番機から順次離陸する姿を見ることができます。
続いて、5番機の離陸、Low Angle Cubanです。
Take offすると低空で飛行した後に急上昇、180°の半回転ループしてからロールしながら下降します。
この課目は、Diamond Take Offと同じで会場の方が見やすいです。入曽多目的広場からでも見ることはできますが、ループする地点は、かなり離れています。
基地会場 : ◎
入曽広場 : △
1~4番機による密集飛行、Fan Breakです。
4機がダイヤモンド隊形で大きな弧を描いて右旋回します。
この課目は、会場(基地)から見ると旋回中の機体上面を、入曽多目的広場から旋回中に編隊を真正面から見ることができます。
基地会場 : ◎
入曽広場 : ◎
機体同士の間隔が狭く、密集隊形で飛行しています。入曽多目的広場から見ると、こんな感じで旋回中のブルーインパルスの機体を真正面から見ることができます。正面から見るとT-4練習機エアインテークの形状がよく判りますね。
機体の背面を見せながら上空を通過します。こうして見ると機体同士が接近した状態で飛んでいることがよく判ると思います。
5番機によるソロ演技、4 Point Rollです。
入間基地の滑走路上空で 90°→180°→270°→360°と計 4回ロールします。
残念ながら、この課目は入曽多目的広場からは、ほとんど見えません。
基地会場 : ◎
入曽広場 : ✕
入曽多目的広場から撮ると、200mm望遠レンズでまともに機影を捉えた頃には、既に 4回のロールが終わっています(笑)
最初に披露する大技課目、Change Over Turnです。
1~4、6番機がトレール隊形(縦一列)で会場の上空を通過してから、右旋回と同時にデルタ隊形(逆V字)に移ります。
この課目は基地(会場)と入曽多目的広場で見え方が全く異なります。基地(会場)から隊形が変わるところをほぼ正面から見ることができます。一方、入曽多目的広場では、頭上をトレール隊形で通過した後、デルタ隊形に変化するところかなり近い位置で見ることができます。
基地会場 : 〇
入曽広場 : ◎
第 6課目は、5番機による、Inverted & Continuous Rollです。
最初は北から背面飛行で会場を通過した後、滑走路の南端で上昇旋回、今度は 3回転ロールしながら南から北へ飛行します。
この課目は、入曽多目的広場では前半の背面飛行しか見ることができません。その代わりに、背面飛行の状態で上空を通過してくれます。
基地会場 : ◎
入曽広場 : △
背面飛行している写真をズームアップしてみました(ちょっと無理があるかな・・・)。コックピットの中でこの姿勢を維持するのは辛そうですね。T-4練習機は、複座式で 1番機と 5番機には後方にも隊員が座っています。一見すると後方の隊員のヘルメットは、キャノピーに接触しているかのようにも見えますね。
大技課目、Rain Fallです。
1~4、6番機がデルタ隊形で半回転、下降中に扇状にブレイクします。
この課目は、高度が高いため、どこから見ても大差はありません。ブレイクする瞬間は、かなり距離が離れているため、200mmではきついです。ブレイク後は、100mmもあれば十分です。
基地会場 : ◯
入曽広場 : ◯
ブルーインパルス 5番機は途中から右ロールしながら上昇します。連続撮影した写真を1枚の写真に合成してみました。
続いて、Slow Rollです。
その名の通り、ゆっくりとロールしながら滑走路上空を通過します。ここまでソロ演技は 5番機が担当していましたが、この課目は 6番機が担当します。
この課目は、4 Point Rollと同じで、入曽多目的広場からは、ほとんど見えません。
基地会場 : ◎
入曽広場 : ✕
第10課目は、Change Over Loopです。
1~4番機が西からトレール隊形で会場上空へ進入すると、360°ループ開始と同時にダイヤモンド隊形に移ります。
この課目は、基地の上空を横切るため、会場の方が多少は近くで見られます。
基地会場 : ◎
入曽広場 : ◯
最初のデュオ演技、Calypsoです。
5、6番機が並列で南から進入、5番機が背面飛行に移ると、6番機が5番機の上に重なるように移動します。
この課目は、会場から見ると2つの機体が重なり合って見えますが、入曽多目的広場から見るとは平行に飛んでいるところが見えます。絵的には会場から撮ったほうが良いですね。
基地会場 : ◎
入曽広場 : △
続いて、Letter 8です。
1~4番機がダイヤモンド隊形で西から進入、会場を横切ると 4番機が左旋回でブレイク、1~3番機が右旋回で大きな弧を描いている間に、4番機は 360°の小旋回を終えてから、再び 1~3番機に追いつきます。
この課目は、会場(基地)と入曽多目的広場で見え方が異なります。4番機の小旋回を見るなら会場の方が良いですが、入曽多目的広場なら 4番機がダイヤモンドに加わる瞬間を近くで捉えることができます。また、最初の円を描き始める場所が飛行空域の南側の為、かなり近い位置でデルタ隊形を見ることができます。
基地会場 : 〇
入曽広場 : ◎
前半最後の課目は、Opposite Continuous Rollです。
5番機と 6番機がロールしながらすれ違います。
この課目は、入曽多目的広場からはほとんど見えません。
基地会場 : ◎
入曽広場 : ✕