2018/11/07 作成、2022/10/28 更新
入曽多目的広場 - 入間基地の撮影スポット
入間基地で開催される航空祭の撮影ポイント(撮影スポット)のひとつ「入曽多目的広場」を紹介します。毎年、ブルーインパルスが飛行する入間基地航空祭では、多くの航空カメラマンや近隣の観客で賑わいます。このページでは、地図を使って公園のお勧め撮影場所を説明しています。
1.撮影スポット
A)基地フェンス沿い
最も人気があるのは、滑走路の南西端にあるフェンス沿いです。ここに脚立を立てれば、フェンスの上から滑走路が見えるため、タキシングやテイクオフした機体を撮影することができます。もちろん、航空祭当日の場所取りは、競争率が高いです。
B)広場西側の高台
R/W35アプローチ(滑走路の南から着陸)する機体を撮影するなら、広場西側の高台をお勧めします。アプローチのルートからやや西に位置するため、着陸直前の機体を左サイドから撮影することができます。入間基地航空祭が開催される11月の午後なら、ほぼ順光で撮影できます。大きな望遠レンズを持っていない人でも、50mmのズームレンズがあればそれなりに撮影することができます(できれば70mm以上が理想です)。
参考までに、この広場西側の高台から撮影した画像をアップします。航空祭前日に飛来した松島基地 第21飛行隊所属のF2-B(23-8111)です。撮影日時が11月 2日 14:30のため、この時間帯は西日が強くコックピットに太陽光が反射しています。
この画像は、焦点距離75mmで撮影した写真を約80%にトリミングしています。C1輸送機のような大型機であれば、50mmでも撮影可能です。
C)道路の東側
「混雑している場所は苦手」、という方にはここがお勧めです。滑走路南端を東西に伸びる道路沿いです。この道は、それなりに交通量がありますが、白線の内側で見学する分には問題ありません。一見すると滑走路に近い道路右側の方が歩道が広く良さそうに見えますが、実際には歩道が狭い左側の方が撮影に適しています。
ブルーインパルスを撮影する場合は、道路の東側と西側でかなり差があります。
東側は、比較的に空いており、撮影場所の確保は容易です。ただし、滑走路より道が低いため、タキシングやテイクオフは見ることができません。ブルーインパルスが南から進入する時は、機体をやや左手から見ることになります。午前中のR/W35ランディング(南から着陸)は順光ですが、午後は逆光になります。
※文章を訂正しました。(2021/07/24)
道路東端のテニスコートのフェンス沿い(滑走路の東南端)は、脚立があればR/W35(南)テイクオフとタキシングを機体の右後方から撮影することができます。少人数ではありますが、あえてここで狙って撮影する方もいます。テイクオフ直後の上昇中の機体なら脚立無しでも多少は撮影可能ですが、望遠レンズは必須です。
D)道路の西側
道路の西側には小さな橋があります。この橋の両サイドには、ガードレールの内側に草むらがあり、撮影に適しています。ただし、東に比べると西の方が観客は多いです。橋の上に電線が張っているため、撮影時に機体に被らないように注意が必要です。2016年の航空祭でこの場所から撮影したブルーインパルスのレポートは、別ページに掲載しています。
西側の最大のメリットは、ブルーインパルスが演技を終えてR/W35(滑走路南)に着陸する場合に順光になります。航空祭が開催される11月の午後は、北風が吹いている場合が多く、滑走路はR/W35(南)を頻繁に使用しています。もちろん、例外もあります。一例を挙げると、2018年は前日リハはR/W35(南)離陸、R/W35(南)着陸でしたが、航空祭当日はR/W35(南)離陸、R/W17(北)着陸でした。
参考までに、道路の西側(橋の手前付近)から撮影した画像をアップします。演技を終えてR/W35(南)に着陸するブルーインパルス3号機(46-5731)です。焦点距離180mmで撮影した写真を約85%にトリミングしています。撮影条件は、西側の高台とさほど変わりませんが、撮影場所の選択肢が多いため、撮影する角度や構図を選ぶことができます。
この付近は、Phoenix Loop のような、南から進入する宙返り技において、ちょうど技の起点の延長線上に位置します。そのため、上昇中の機体は、ちょうどスモークに被ってしまいます。もし、南から進入するLoop技の全景を撮影したい場合は、撮影位置を進入ライン上からずらす必要があります。北から進入するLoop技(Phoenix Roll 等)の撮影は、問題ありません。
E)道路中央のアプローチライン上
あえてここで撮影しようとする人はいないと思いますが、道路中央にある進入灯の近辺です。もちろん、R/W35(滑走路南)にアプローチ中の機体を真正面から捕らえることができます。少し左か右にずれれば、そこそこ写真は撮れます。機体が真上を通過するため、「撮影」よりも「肉眼で飛来機を見て楽しむ」目的に適しています。
F)東テニスコート
入曽多目的広場の東に位置するテニスコートです。向かって右側の視界が開けているため、Letter 8のような平面技は見安いです。また、やや高い場所があるため、東から低高度で進入するCork Screwもかろうじて見ることができます。ただし、やっぱり西側の桜並木が視界を遮っているため、南から編隊飛行で進入する機体は見るのが難しいです。
ちなみに、敷地内の道沿いに若干のスペースがあるため、ここもバイクや自転車の駐輪場になっています(後述の園内の方がスペースが広いです)。
あくまで運次第ですが、航空祭当日の気温が高く南風が吹いていた場合は、飛来機(外来機)がR/W17(滑走路北)から入曽多目的広場がある南に向かって帰投します。この時、F-15はファンサービスでテイクオフ直後に低空で左急旋回する場合があります。この時、西側の道路や高台からは旋回中の機体底面しか見えないのですが、東のテニスコートからは旋回中の機体を撮影することができます(ただし、逆光です)。繰り返しになりますが、あくまで運次第です。
左の写真は、11月 1日 9:43に撮影した小松基地所属のC-130H(75-1077)です。入間基地航空祭で早朝に飛来する外来機を順光で撮影できる場所は、ここぐらいしかないのですが、それでも東方向からの日差しで機体に大きな影ができます。さらに、手前の桜並木が邪魔をしています。C-130HやC-2のような大型機はかろうじて木に被ることなく撮影できますが、F-2BやT-4のような小型機は、高速・低空で進入するため、完全に機体が桜並木に被ります。
ご参考までに、この場所で撮影した松島基地所属のF-2B(33-8117)の画像です。F-2Bの機体が桜並木を抜けてから着陸するまでのわずかなタイミングを狙って撮影します。時間にすると 1秒以下です。ちなみに、SONY α77IIのコンティニュアスAFで連写すると、10枚撮影して機体が桜並木にもガードレールにも被らなかった写真は、わずか 6枚でした。そのくらいシビアなタイミングです。低速で進入するC-130Hのような大型機なら、同条件で10枚以上撮影できます。
G)広場内公園
写真は撮らずに、家族でまったりとブルーインパルスを見学したいという方は、広場内公園がお勧めです。ここは、芝生にシートを敷いてのんびりと過ごしている家族連れが多いです。小さなお子さんも多いため、とても賑やかです。
2.駐車場
公園の南側に位置する入曽多目的広場の無料駐車場です。車30台が駐車できます。ただし、入間基地航空祭の開催日および前日(ブルーインパルスのリハーサル日)は、まず駐車できません。車で行こうと考えている方は、それなりの準備が必要です。2018年11月現在、駐車場の利用時間は、以下の通りです。
9~11月の平日:08:45~17:15
9~11月の休日:06:45~17:15
バイクで来る方は、ここに駐車することができます。入曽多目的広場の東側の敷地内に自転車とバイクしか入れない細い歩道があり、入間基地航空祭の開催日はこの歩道の両側に多数の自転車とバイクが停まっています。敷地が広いため、当日に停められなかったことは、これまで一度もありません。ただし、あくまで 公の駐輪場ではない ことはご承知おきください。
3.トイレ
入曽多目的広場のトイレは、2ヶ所あります。1つ目は、南端の公園入口です。男性用の小が1つ、男女共用の個室が2つです。入間基地航空祭の開催日は、列ができるほど混みます。飛来機の離発着を狙う方は、トイレ待ちの間に目的の機体を見逃さないように、航空無線を聞きながら列に並びましょう。
2つ目は、広場の東の通路脇(第2駐車場の裏)にあります。見たとおり、ここは仮設トイレです。入間基地航空祭の当日は、ここも列ができます。ちなみに、手を洗うための水場は、トイレに向かって左側の少し離れたところにあります。
4.桜並木
5.航空無線
入間基地航空祭でブルーインパルスが使用する無線周波数は、通常TWR(チャンネル2)です。ただし、2016年にはノイズが入るトラブルにより途中からGND(チャンネル3)を使用していました。入間基地周辺は、民間機も飛行しているため、演技飛行中にTWRから接近機の情報が入ると「Stop mission!!」が発令されて中断することも多々あります。前日の飛来機や当日の帰投機もTWRを聞いていれば、ほぼ大丈夫です。ただし、成田空港や羽田空港のような民間空港とは異なり、入間基地はアプローチの無線が入ってから機体が着陸するまでの時間が短いため、注意が必要です。