2017/03/29 作成、2019/11/19 更新
ブルーインパルス展示飛行（2016年、後編）
11月 3日、今日は航空自衛隊 入間基地航空祭です。今年もブルーインパルスの展示飛行を見るために多くの観客が集まっています。
今日の撮影場所はココ、入曽多目的広場 です。ちょうど入間基地の滑走路の南端に位置しています。公園の中にはランウェイライトも設置されており、17テイクオフ、35ランディング時は、この上空を機体が通過します。
写真の枚数が多いため、前編（第 1～13課目）と後編（第14～26課目）に分けました。このページは、後編です。
【前編】
1. Diamond Take Off
2. Low Angle Cuban
3. Fan Break
4. 4 Point Roll
5. Change Over Turn
6. Inverted and Cotinuous Roll
7. Rain Fall
8. Vertical Climb Roll
9. Slow Roll
10. Change Over Loop
11. Calypso
12. Letter 8
13. Opposite Continuous Roll
【後編】
14. 4 Ship Invert
15. Vertical Cupid
16. Line Abreast Roll
17. 360 & Loop
18. Wide to Delta Loop
19. Phoenix Roll
20. Phoenix Loop
21. Bon Ton Roll
22. Vertical Cuban 8
23. Star & Cross
24. Tac Cross
25. Rolling Combat Pitch
26. Cork Screw
帰還
1～4番機が背面飛行する 4 Ship Invert です。
この課目は、入曽多目的広場から見ると上空を通過する直前に背面飛行に移ります。ただし、4機全てが背面飛行している状態を見るには不向きのため、基地会場と入曽広場では一長一短です。
基地会場 ： 〇
入曽広場 ： 〇
まずは、1～4番機がダイヤモンド隊形で飛来してきます。
入曽多目的広場の上空に差し掛かったところで先頭の１番機が先にロールします。
続いて２～４番機がロールします。
4機が全て背面飛行の状態になったところで入間基地会場の上空をローパスします。会場を通過したところで再びロールして飛び去ります。
上空にハート模様を描く Vertical Cupid です。ブルーインパルスの課目の中でも有名な演技飛行のひとつですね。5、6番機が描いたハートマークを 4番機のスモークが射抜きます。
この課目は、高高度で垂直方向にハートマークを描くため、基地会場と入曽多目的広場のどちらでも綺麗なハートを見ることができます。入曽広場で見るときは、東方向へ行き過ぎないように注意です。
基地会場 ： 〇
入曽広場 ： 〇
急上昇中にまずは 5番機がフック！ スモークを出します。
続いて 6番機がフック！
5、6番機は、ループで背面飛行になりながらスモークで弧を描きます。
上空に綺麗なハートマークが描かれました。今日は快晴のため、一段と綺麗に見えます。余談ですが、前日のリハーサルフライトは曇り空であったため、垂直方向にハートを描く Vertical Cupid ではなく、水平方向にハートを描く Original Level Cupid でした。
最後に 4番機がハートマークを射抜きます。
1～3番機が水平方向に並んだアブレスト隊形でロールする Line Abreast Roll です。
この課目は、右手前方から進入して会場の左サイドでロールするため、入曽多目的広場より基地会場の方が綺麗にロールを見ることができます。入曽広場から見るとやや距離があるため、機影が小さくなります。
基地会場 ： ◎
入曽広場 ： 〇
1～3番機が会場手前から急上昇を開始します。こうして背面から見ると 3機が綺麗に並んでいるが判ります。
アブレスト隊形をキープしたままロールします。まさに一糸乱れぬ飛行です。
ロールを終えるとそのまま西南方向へと飛び去ります。
5番機の単独課目 360 & Loop です。最初に反時計回りに360度の急旋回、続けてループします。
この課目も基地会場の方が見応えがあります。5番機は滑走路と平行にループするため、入曽多目的広場から見ると一本線でループしている姿を捉えることができます。ただし、回転方向が南から北方向のため、下降時はスモークが邪魔になり機体が見えづらくなります。
基地会場 ： 〇
入曽広場 ： ◎
まずは、急旋回です。機体からたなびくスモークを見ると回転半径が非常に小さいことがよく判ります。
360度の急旋回を終えるとすぐに急上昇してループに以降します。
ループの頂点で背面飛行。
ループの下降に入ります。滑走路と平行にループするため、入曽多目的広場から見るとこんな感じで上昇中に描いたスモークの奥に下降する機体の姿を捉えることができます。
ループを終えた 5番機はそのまま南方向へと飛び去ります。
ここからブルーインパルスならではの見応えがある編隊飛行が連続します。まずは、1～4番機と 6番機の計 5機がデルタ隊形でループする Wide to Delta Loop です。
この課目は、会場の上空で東西方向にループするため、入間基地会場の方が良いです。
基地会場 ： ◎
入曽広場 ： 〇
まずは、5機が間隔の広いデルタ隊形で会場の上空に進入してきます。
会場上空を通過したところで先頭の１番機から順番に上昇を開始します。
1番機を追うように 2～6番機が上昇を開始します。
5機はループしながら徐々に機体同士の間隔を詰めていきます。
ループの頂点で背面飛行になった状態では、かなり間隔が詰まってきました。
密集したデルタ隊形で下降していきます。
ループを終えるとデルタ隊形のまま、東へ向かって飛び去ります。
ブルーインパルスの新課目 Phoenix Roll です。従来の課目 Delta Roll とは、若干隊形が異なります。
この課目は、ロールを終えて水平飛行に移るタイミングで機体が南方向へ向くため、入間基地会場から見るとPhoenix隊形を正面から捕らえることができるため、お勧めです。この演技が最も絵になります。シャッターチャンスを逃さないようにしましょう！！
基地会場 ： 〇
入曽広場 ： ◎
【注意】
ブルーインパルスは、Phoenix Rollの代わりにDelta Rollを披露する演技パターンがあります。Delta Rollの場合、進入方向が「北」ではなく「東」になるため、ご注意ください。また、入曽多目的広場では、Phoenix Rollほど綺麗な旋回を見ることはできません。
北から進入した 6機は、会場の上空で急上昇します。
ブルーインパルスの編隊は、上昇しながら左方向にバレルロールします。
バレルロールにより機体上面を会場方向に見せながら下降していきます。
バレルロールを終えると、入間基地会場ではちょうど正面からブルーインパルスの 6機の機体を捕らえることができます。ここから先が最大に見所です。
ほぼ水平飛行状態に戻りました。たなびくスモークの先頭が機体が並んだ状態で飛んできます。
Phoenix Rollの下降中に描いた鮮やかなスモークと 6機の機体を真正面から捕らえることができました。快晴の青空に描いた白いスモークをなびかせて 6機の機体が入曽多目的広場の上空へ向かって飛んでくる姿は、とても美しいです。
入曽広場の上空をローパスして飛び去ります。
続いて、同じくPhoenix隊形の演技、Phoenix Loopです。先ほどのロールとは異なり、今度はループです。
この課目は、滑走路と平行にループするため、入曽多目的広場がお勧めです。ただし、スモークを炊いた状態で会場に進入するため、演技飛行ルートの真下にいると、通過時のスモークによりループしている機体が見えづらくなるので注意が必要です。
基地会場 ： 〇
入曽広場 ： ◎
入間基地の滑走路の南端方向からPhoenix隊形で会場上空へと進入してきます。
入曽多目的広場の上空を通過。
上空通過時に撒いたスモークの隙間から上昇を開始するブルーインパルスの機体が見えます。
入曽多目的広場から見ると、上昇中の機体を上部面から見ることができます。左端の５番機が若干前へ出てるか？
ブルーインパルスの機体がループの頂点に到達。 スモークが邪魔！！
かろうじてスモークの切れ間から機体底面を見せてループしているブルーインパルスの機体を捉えることができました。もう少し東側（右側）からこの演技飛行を見たかった・・・。
ループを終えた機体は、そのまま入曽公園とは反対方向の北へ向かって飛び去ります。
6機がデルタ隊形で一斉にロールする Bon Ton Rollです。
この課目は、入曽多目的広場からはロールしている姿をほとんど見ることができません。
基地会場 ： 〇
入曽広場 ： ✕
入曽多目的広場から見るとほぼロールを終えた姿しか見ることができません。左端の５番機が次の課目に向けて編隊からブレイクしていきます。
再び 5番機の単独課目、Vertical Cuban 8です。
この課目は、会場の真上で垂直に８の字を描くため、入曽多目的広場より基地会場の方が良いです。
基地会場 ： 〇
入曽広場 ： △
南から単機で進入した５番機が会場上空へ上昇を開始します。
背面飛行に近い状態までループします。
ここで180度の左ロール、背面飛行から戻ります。
再びループを開始。
いっかいて～～～～ん。
一回転を終えたところで再び左ロール、背面飛行の状態から垂直旋回の宙返りを続けます。
見事に垂直方向の２回転ループを終えて上空に８の字を描きました。残念ながら、コンデジにカメラを持ち替えるタイミングを逸したため、８の字の全体像は撮れませんでした。
1～4番機と 6番機の 5機による大技 Star & Cross です。最初に上向開花を描き、次に☆を描きます。
この課目は、高高度で演技飛行するため、基地会場と入曽広場のどちらからでも綺麗に見ることができます。
基地会場 ： ◎
入曽広場 ： ◎
まずは、入間基地の会場上空を西から東へ通過します。
会場上空をパスしたところでフック！ スモークをたいて上昇を開始します。
最初に 4番機と 6番機がブレイク、ワンテンポ遅れて 2番機と 3番機がブレイク。
綺麗に上向開花の弧を描きました。Rain Fallの逆バージョンに近いですね。
一旦、5機の機体がそれぞれ異なる方角へ飛び去った後に、再び会場上空を目指して集結します。
5方向から 5機の機体が直線を描き、見事な星型が完成しました。
5番機と 6番機が東から背面飛行で会場へ進入、会場上空で二手に分かれた後、Low Angle Cubanと同じ180°の半回転ループをしてからすれ違います。
この課目は、会場の左右で演技飛行するため、基地会場で見ないと全体像や見所をおさえられません。
基地会場 ： 〇
入曽広場 ： ✕
入曽多目的広場から見ると、6番機の半回転ループのみを見ることができます。これだけでは物足りないですね。やっぱり、この課目は基地会場で見なくては。
エシュロン隊形から１機ずつ順番にロールする Rolling Combat Pitch です。
この課目は、滑走路の南端でロールするため、入曽多目的広場の方が若干見応えがあります。ただし、ロールを開始するところは、基地会場の方が見やすいです。一長一短ですが、あとは好みだと思います。
基地会場 ： 〇
入曽広場 ： 〇
１番機から順番にロールして旋回します。最初にロールを開始した１番機が最も低空を飛行します。
ロールした機体は、入曽広場の少し手前、滑走路の南端で反時計回りに旋回していきます。機体同士の高度差もあり、綺麗な４本の弧を描いてブルーインパルスの機体が飛行していきます。
最終課目は、Cork Screw です。背面飛行する 5番機の周りを 6番機がロールしながら飛行します。
この課目は、演技飛行を正面から見られる基地会場がお勧めです。入曽多目的広場は、6番機がロールしている姿を側面から捉えることができますが、演技飛行する場所が遠すぎるため、200mmレンズではまともに撮影できません。
基地会場 ： 〇
入曽広場 ： △
東から背面飛行する 5番機の周りを 6番機がロールしながら会場上空へと接近します。
やっぱり、入曽公園からは距離がありすぎますね。200mmレンズで撮影すると、残念ながらこれが限界です。
Cork Screwの最後に 5番機が左旋回、6番機が左ロールして互いに接近します。
ぎりぎりのところで２機が交差、そのまま南へ向かって飛び去ります。
全26課目の披露を終えると、ブルーインパルスの機体が順番に入間基地にアプローチしてきます。
まずは、1番機 編隊長(Leader)の帰還です。機長は飛行隊長 稻留 仁 二佐、複座は越後 英 三佐です。機体レジは、46-5726。整備員は、松坂 勝也 三曹です。
続いて 2番機 左翼機(Left Wing)、吉田 翔 一尉です。機体レジは、46-5728。整備員は、三浦 稔次 三曹です。
3番機 右翼機(Right Wing)、上原 広士 二尉です。機体レジは、46-5731。整備員は、渡邊 一幾 三曹です。
4番機 後尾機(Slot)、川村 翔平 一尉です。機体レジは、46-5729。整備員は、藤原 貴昌 三曹です。
5番機 第1単独機(Lead Solo)、機長は園田 健二 三佐、複座は元廣 哲 一尉です。機体レジは、46-5730。整備員は、大石 真也 三曹です。
6番機 第2単独機(Opposing Solo)、山﨑 雄太 一尉です。機体レジは、46-5725。整備員は、杉本 吉高 三曹です。
2016年航空自衛隊 入間基地航空祭のブルーインパルス展示飛行レポートは、以上です。機会があれば、2017年は入間基地以外の航空祭にも行ってみたいと思います。