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2014/10/19 作成、2015/01/07 更新
第45回 全国白バイ安全運転競技大会
2014年10月11日~12日に茨城県の自動車安全運転センターで開催された第45回全国白バイ安全運転競技大会のレポートです。この大会では、バランス走行操縦競技、トライアル走行操縦競技、不整地走行操縦競技、傾斜走行操縦競技の 4種目が実施されています。
下の画像をクリックすると各競技のページへジャンプします。
大会 1日目の午前中は、「バランス走行操縦競技」です。
出場する隊員と白バイが一列になって待機しています。先頭の白バイだけ赤色灯が付いていますが、これはコース確認車、いわゆる試走用の白バイです。
バランス走行操縦競技は、3つのセクションから構成されています。
1)8の字走行、パイロンスラローム、小道路旋回
(タイムトライアル+減点制)
2)ナローコース(制限時間内走行+減点制)
3)回避制動(制限時間内走行+減点制)
まずは、「8の字走行+パイロンスラローム」です。
スタート同時に全開で8の字に突っ込み急減速、左旋回→右旋回、そしてスラローム。
この第1セクションは、バランス走行競技で唯一のタイムトライアルセクションなので、どの隊員も急加速、急減速を繰り返していきます。
タイムトライアルの割にはバンク角が浅いと思われるかもしれませんが、安全運転競技会なので白バイのステップやバーが地面に接触すると減点になるため、これがギリギリなのです。ステップもバックステップではないのでバンク角が深いとすぐに接地してしまいます。 実際、攻めすぎて「ガリッ!」とやってしまい減点される隊員も何人かいました。
小旋回は停止状態からスタートします。もちろん、タイムトライアルなので早く回りたいところですが、これは警察の安全運転競技会。必ず後方確認してから発進します。競技会では確実に後方確認させるために審判員がプラカードを持っています。隊員は、「歩行者!」、「普通車!」のようにプラカードに書かれた文字を読み上げてから発進します。
接地やパイロン接触はもちろん、コースマーカに触れても減点です。ちょっとでも接触すれば、審判員が容赦なく赤旗を揚げます。観客席はコースからさほど離れていないのですが、それでもどこで減点になったのか判らないぐらい些細な接触も多々ありました。
この大会に出場する白バイ隊員は、各都道府県を代表するエース達です。その隊員達がしのぎを削って走るのですが、当然転倒することもあります。ここでは、その厳しさをお伝えするために、あえて転倒シーンも掲載します。
転倒が発生するのは、やっぱりこの小旋回セクションです。フルステアリングで急加速発進する上に、コースもこの狭さですから・・・難しいですね。
第1セクションのタイムトライアルでは、ほとんどの隊員が 30~31秒台でクリアしていきます。29秒台をマークすると観客席から歓声と拍手が沸き起こります。
その中でも観客席からどよめきの声が上がったシーンがこれ、千葉県の高梨隊員がマークした驚異的なタイム 29.26秒!!
続いて第2セクションは、ナローコースです。
このセクションはタイムトライアルではなく、基準タイムの26~30秒以内にクリアすれば減点ゼロになります。
ナローコースは、狭路からスタートします。
この狭路は直線ではなく、途中で45度→90度→45度に曲がっています。ここ一番、バランス走行競技の腕の見せ所です。ステップの上に立ち絶妙なクラッチワークでコースをクリアしていきます。
続いて二輪教習所の実技でもお馴染みの一本橋の狭路です。
もちろん、ただの一本橋ではなく、途中に段差がある上にコースも途中でくの字に曲がっています。
さすが白バイ隊員だけあって、ここは余裕のクリーン(減点ゼロ)でクリアしていきます。
最後の第3セクションは、回避制動です。
指定速度は 50~60km/hで、制動距離 11.5m~16.5m以内に停車します。二輪教習所では、急制動と回避の2つの技能教習がありますが、この回避制動はその2つを組み合わせた競技です。
普通の大型自動二輪教習が 40km/hで 11m以内ですから、それより10km/h以上多い上に回避制動が必要になるのでより難しくなっています。