YS-11 飛行点検フライト

航空無線を聞きながら待っていると、公園の木々の奥からYS-11FCがその姿を現しました。昔ながらのターボプロップ機（プロペラ機）です。

入間基地所属のYS-11FC(52-1151)飛行点検機です。飛行点検機は、主に空港周辺の交通管制機器を点検するための機体です。赤と白のツートンカラーによる塗装は、飛行点検機であることを意味しています。

今日飛んでいるYS-11FC(52-1151)は、航空自衛隊が保有している11機のYS-11の中でも最も古い機体で1965年製です。53年も前の機体が今でも稼動しているのは、凄いと思います。

ちなみに、この機体がどれだけ古いかは、YS-11一般公開レポート を見て頂けると判ると思います。

続いて、公園の南から小さな機体が姿を見せました。

U-125(29-3041)飛行点検機です。先ほどのYS-11FCと同じく、この機体もビジネスジェットを改造した飛行点検機です。白色のボディに２本の赤いラインが特徴的な塗装をしています。

U-125は、YS-11ほど古くはありませんが、それでも1990年の導入から既に28年が経過しています。入間基地には、現在 2機のU-125が配備されています。

飛行しているYS-11は、入間基地の周辺で目撃することができます。これまでに目撃したYS-11の機体からR/W35アプローチ（南から着陸）時のおおよそのフライトルートを推測してみました。米軍通信基地の付近では、南に向かって飛行するYS-11を見ることができます。西武新宿線の航空記念公園駅の周辺では、西向かって旋回中のYS-11を見ることができます。それらの情報から、だいだいこんなルートを飛行しているものと思われます。ちなみに、U-125はこのルートよりもう少し南で旋回しているのを何度か目撃しています。自衛隊機もACARSを使用していると、もっと正確なルートが判るのですが。

再び、YS-11FCが入間基地にアプローチしてきました。こんな感じで何度も着陸態勢からのゴーアラウンドを繰り返します。飛来した時刻が15:04、15:09、15:18なので、おおよそ一周 5分で飛行しています。15:09と15:18の間が約10分空いているのは、その間に別の機体がアプローチしていたためです。

このYS-11FCが飛んでいる姿を見られるのも、残りわずかです。既に後継機のサイテーション680Aの導入が決定しており、2020年3月に引き渡される１号機により、もう１機のYS-11A-218FC(12-1160)が引退する予定です。このYS-11-103FC(52-1151)も続けて引退すると考えられています。

今日は、久しぶりに別のYS-11が飛んでいました。YS-11EA(12-1162)電子戦訓練機です。

同じYS-11ですが、YS-11EAはYS-11C貨物機をベースとした改造機体です。旅客機ではなく貨物機として製造されたため、機体側面に窓の痕跡がありません。

YS-11EA(12-1162)は、1971年製のため、製造から47年が経過しています。航空自衛隊がこのYS-11をいつまで運用するかは判りませんが、しばらく見守り続けたいと思います。

以上、入間基地に所属しているYS-11FC、U-125、YS-11EAのフライトでした。