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2006/04/23 作成

タイトル

8日目:限定品逃し・・・

地図

2001年 7月21日(土)曇り のち 晴れ

釧路 → 帯広 358.6km

釧路湿原

朝 6時起床。ホテルから駅を見ると霧が立ちこめています。上空はそれほど悪くない天気なのですが、いかにも寒そうな気配です。天気予報は晴れなのでこの空模様は明け方だけでしょう。

釧路市内から国道391号線で釧路湿原を北上します。達古武から脇道に入り「細岡展望台」を目指す...が数km走ったところで舗装道路からダートに。 頑張れば走れないこともないですが、前日の雨でぬかるんでいるため、ここで断念します。さすがにこんなところで無理してこけるわけにはいきません。

国道まで戻ったところでさらに北上して「サルボ展望台」へ。展望台の麓にバイクを停めて坂道を徒歩で登ります。たいしたことない坂道ですが運動不足の体にはこたえます。汗だくになりながら頂上まで登ると眼下に釧路湿原と「塘路湖」が広がっていました。ここも良い眺めです。

細岡展望台細岡展望台
コッタロ湿原

ここから「コッタロ湿原」まではクチョロ原野塘路線(R106)でわずか数kmなのですが、ここもダートです。舗装道路を使ってコッタロ湿原まで行く為に、釧路湿原をぐるっと反時計回りに半周します。この途中の国道274号線が快走路でした。草原を抜けるゆるいカーブとアップダウンの連続で交通量もほとんどゼロ、めちゃめちゃ気持ちよく走ることができます。

気分良く走ったところでコッタロ湿原に到着。ここは展望台などはありませんが、路肩から湿原を眺めることができます。ただ木々を生い茂りすぎて残念ながら見通しは良くありません。

釧路湿原展望台

さらに南へ向けて、国道243号線、53号線を走って「釧路湿原展望台」まできました。これで釧路湿原をほぼ一周したことになります。

ここでバイクを停め、徒歩で湿原を散策することにしました。展望台から一番遠回りのコースを選択して、約 1時間かけてゆっくり湿原を散歩します。北海道の大自然を満喫。このコースは結構距離があります。

釧路湿原展望台釧路湿原展望台
釧路湿原展望台釧路湿原展望台

最初は板張りの遊歩道で展望台から湿原の中まで降りていきます。湿原の奥に入ると、そこは人が1人通れるだけの道(と言っても草が刈ってあるだけ)が続いています。途中にはかなり背の高い森があったり、ひたすら広い草原が広がっていたりします。

湿原の中ではいろんな草花を見かけます。歩きながら撮り続けた写真を↓に集めてみました。

釧路湿原の野草釧路湿原の野草釧路湿原の野草
釧路湿原の野草釧路湿原の野草釧路湿原の野草
釧路湿原の野草釧路湿原の野草釧路湿原の野草
丹頂鶴自然公園

釧路湿原のすぐ近くに「丹頂鶴自然公園」があります。

その名の通り、ここには鶴が飼育されています。釧路湿原でも鶴は見ることができるのですが、ここではさらに間近で鑑賞することができます。この日は、毛並みが茶色い雛の鶴とつがいの親を見ることができました。

帯広

今日の最終目的地は帯広なのですが、去年と同じ釧勝峠を通っても面白くないので、思いっきり遠回りをしてみることにした。まずは釧路から国道240号線で一気に阿寒湖まで北上、ここから国道241号線で西へ向かい足寄経由で上士幌まで走ります。北海道では1日に走れる距離が長いとは言え、さすがに150kmは遠いです。

地図

十勝平野

上士幌からR806で10kmほど走ると、小高い丘の上の「ナイタイ牧場」へ行けます。

この牧場からは広大な十勝平野を一望できます。途中に遮るものが何もないため、非常に景色が良いところです。

ナイタイ牧場までくる途中の上り坂から見る景色も綺麗です。

十勝平野十勝平野
十勝平野

さすがに日が暮れてきたので、いそいで帯広市内へと向かいます。夕日をバック時に自分の影を見ながら走るのも気持ち良いですね。

途中で一面広がる紅茶色の畑がありました。何の畑かわかりませんでしたが、西日に照らされて綺麗でした。

六花亭本店

帯広市内に到着すると夕食の前に、「六花亭本店」に行きます。 目当てはもちろん本店限定販売のサクサクパイ......が、そこには張り紙が1枚「本日のサクサクパイは売り切れました」、ガ~ン...なってこったい。サクサクパイは、ここ帯広本店限定商品の為、通販はもちろん他店でも買うことができません。

しかたがないの代わりに、バナナプリンとチーズスフレとダブルシュークリームを購入。一度ホテルへ戻り冷蔵庫に入れて食後の楽しみにとっておきます。

牛タンの店「広尾」

気を取り直して、帯広まできたからには、やっぱり流行の豚丼を食べるしかありません。最近では都内でも見かけますね。

目指すは元祖豚丼の店「ばんちょう」....が、いざ店の前までくるとそこにはもの凄い行列ができていました。さすがにこの行列に並んでまで食べる気にはなれなかったので、断念。

第二候補はまっぷるマガジンに掲載されていた牛タンの店「広尾」。仙台で牛タンを食べ損ねているのでちょうど良いかな。店内は客も少な目でいい感じです。

オーダは、牛タンA。ちなみにランクはS、A、B、Cの 4種類があります。

牛タンの店「広尾」

でてきた皿には牛タンが全部で13枚! 少々こぶりではありますがそれでもこの量は大満足。地元にも牛タンの店があるのですが、そこはたった 6枚。いえ、6枚が決して少ないとは思わないのですが、この店の量が多いんですよね。お味も美味しかったです。飯もどんぶり盛りで文句無し。

六花亭のケーキ

ホテルに戻ってから、さっき買った六花亭のケーキ 3品をたいらげました(食べ過ぎ!)。

9日目:何もない襟裳岬

地図

2001年 7月22日(日)曇り

帯広 → 苫小牧港 409.5km

愛国駅

いよいよ北海道ツーリングも最終日。今日のルートは最終日にふさわしく400kmあります。

まずは帯広市内の旧「愛国駅」へ。ここは「愛の国から幸福へ」のフレーズで一躍有名になった旧広尾線の駅舎です。残念ながら広尾線は 15年前に廃線になってしまいましたが、このように駅舎とSLだけが残されています。

愛国駅愛国駅
幸福駅

続いて旧「幸福駅」へ。

駅舎に入ると、まずその光景にびっくりします。壁と天上が大量の名刺で埋め尽くされています。その数たるは、とんでもない量。空いてるスペースを見つけるのが一苦労です。

ちなみに「愛国」も「幸福」もここ帯広の地名です。素敵な町の名前ですね。

幸福駅幸福駅
幸福駅のキハ22

幸福駅には2両のキハ22が展示されています。手入れが良いせいか車両の状態も良く年代物のわりには綺麗です。

個人的には、ディーゼル車と言えば、この朱色の首都圏色よりクリーム色と赤色のツートーンの一般色の方が馴染みがあります。

幸福駅のキハ22の車内

車内にも入ることができました。

中はかなり綺麗です。このタイプのクロスシートは、首都圏でも113系で馴染みがありますね。空調が扇風機なのが時代を感じさせます。そもそも北海道なのでクーラは不要という話も。

グリュック王国

幸福駅から少し足を伸ばすと「グリュック王国」があります。まだこの時間では開園前なので、周りだけ歩いてみました。北海道にはちょっと似つかわしくない洋風の建物です。函館周辺では教会が街並みに溶け込んでいますが、帯広ではここだけ別世界という感じです。

八千代公共育成牧場

帯広市の南端にある「八千代公共育成牧場」へ移動します。

さすがに早朝とあって人も車もまったくいません。特にこれという特徴がある牧場ではないのですが、北海道らしいのどかな景色が広がっています。

この辺りの道路も中標津のように区画整理されている為、綺麗な格子状に直線道路が延びています。

馬

柵のすぐ先には馬がいました。人に慣れているせいか、近づいても逃げる気配はありません。競馬場のパドックでもないと、馬を間近に見る機会なんてないので、じっくりと眺めます。馬って綺麗な目をしていますね。

菜の花畑

牧場から戻る途中で菜の花畑を見つけました。ここ北海道ではこんな時期に満開になっているんですね。ちなみに千葉の房総半島では、3月頭が菜の花の見頃です。

↓の写真は、三十三号線です。中標津の北十九号線に負けず劣らずの直線道路です。もちろん走っていても気持ちが良いです。

帯広帯広
国道236号線

帯広市内を一通り回ったところで、今日一番の目的地「襟裳岬」を目指します。国道236号線を使ってひたすら南下。広尾からは、左手に太平洋を眺めながら走ります。

右手には高い山が多く、小さなトンネルも結構あります。雰囲気的には、鹿児島の佐多岬へと続く国道269号線に近いかもしれません。

天気が曇っていたせいもありますが、南へ行くほど寂しい雰囲気が漂っています。

庶野から襟裳公園線(R34)に入り岬へ。思っていたより風も強くなくスムーズに走れます。なにより海風が暖かい。宗谷岬や知床岬とはえらい違いです。

なんて考えていたら、いきなり道路を何かが横切りました。毛が灰色なので一瞬なにか判らなかったけど多分産毛の小キツネのようです。最初はたぬきかと思いました。すぐに道の反対側の林の中に消えていった為、撮影はできませんでした。

襟裳岬

帯広市内から約150km、「襟裳岬」に到着です。

駐車場には、大量のバイクが止まっていました。みんなここを目指して南下してくるんですね。

近くの売店からは、お約束の演歌が流れています。

「えりもの春は何もない春です~♪」

本当にこの辺りには何もありません(笑) でも景色は綺麗です。襟裳岬の先端まで行くと、見渡す限りの大海原が広がっています。

ここで昼食タイム。えりも食堂に入りえりもBセットをオーダ。Bセットは、つぶ貝ラーメンといくら丼のセット。ちなみにAセットはいくら丼の代わりにうに丼が付いてます。北海道に滞在しているあいだずっとこんな食事ばかり食べていると、帰ってから怖いですね。

これで苫小牧港から北端の宗谷岬まで行って、再び南端の襟裳岬まで走ってくるという旅の目的は達成されました。

(ちなみに北海道の最南端は函館の先の白神岬です)

襟裳岬襟裳岬
サラブレット銀座

襟裳岬から再び北上してこの旅最後の観光地である新冠の「サラブレット銀座」に立ち寄ります。

自分は競馬好きではありませんが、好きな人にはたまらない場所でしょう。小高い丘から眺めるといたるところにサラブレットの姿を見ることができます。やっぱり北海道と言えば馬がイメージにピッタリですね。

さすがサラブレットだけあって、体格も毛並みも綺麗ですね。スタイルが良いと言うのでしょうか?

見渡すと広大な牧場に馬が点在しています。切り立った崖にいる都井岬の野生馬とは対照的な光景ですね。

サラブレット銀座サラブレット銀座
苫小牧港

新冠から国道235号線に戻るとめずらしく渋滞していました。渋滞と行っても都内のように動かないほど車がいるわけではありませんが、時速50km程度で流れています。しかし、この時速 50kmがとてつもなく遅く感じます(笑) よく考えると今日は 3連休の最終日。車のほんどは札幌ナンバーでした。

苫小牧港到着すると、乗船手続きをしてから、フェリー「きたかみ」に乗船です。これで今年の北海道ツーリングも無事終了です。

さすがに8日間あると思う存分、北海道を走ることができました。去年と今年の2回のツーリングで北海道の見どころはかなり回ることができたと思います。もちろんこれだけ広い北海道ですからまだまだ良いところがたくさんあるでしょうね。

次回もじっくりルートを考えてみたいと思います。

10日目:北海道ツーリング完結

地図

2001年 7月23日(月)快晴

仙台港 → 東京 385.8km

船上

仙台港に着岸すると車両甲板に降ります。そこには車体にJRAの文字が書かれた馬運車がいました。それも1台や2台ではなく、甲板の端から端までびっしりと停まっています。競走馬の大移動でしょうか?

仙台港で下船すると再び東北自動道で東京へと戻っていきました。

船上

最後までお付き合い下さいまして、ありがとうございました。

北海道の醍醐味が伝わりましたでしょうか?

このツーリング記が皆様の旅行に少しでも役立てば幸いです。

みなさんも是非、北海道へ行ってみて下さい。

北海道ツーリング走行記録

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