2016/09/23 作成、2019/11/16 更新
米軍横田基地 Friendship Festival(友好祭)
6年ぶりに米軍横田基地のFriendship Festival(友好祭)に行って来ました。
関東以外のライダーの為に場所を説明すると、左の地図の場所です。東京の西、八王子のやや上の福生市に位置します。ちなみに、バイク用の駐車場は無いので、電車かチャリを使う必要があります。
Bomb rackは、1番にのみTGM(Training Guided Missile)が装填されて、2番と 3番は空でした。もちろん、Ground Safety Pin Holeには、pinが刺さっていますよ。一番内側の機体より装備されているのは増槽タンクです。
これは単座式のC型です。前回の展示では、Weapon bayにAIM-120(Medium-Range)が装填されていたのですが、今年はAIM-9 Sidewinder(サイドワインダー)のみでした。
今年は、空軍のA-10、F-16のみの展示で海軍のF/A-18D Hornetは、展示されていませんでした。
F-15を正面から見るとこんな感じです。う~ん、やっぱりこうして正面から見るとF-22ラプターのかっこよさは別格ですね。航空自衛隊のF-16は、インテークにカバーが取り付けられていませんでした。やっぱり、せっかくの航空機展示なので、この方が良いですね。
お待たせしました、今年の目玉のひとつ、空中給油機 KC-767Jです。KC-767を運用する航空支援集団 第一輸送航空隊は、小牧基地所属の為、関東のライダーにはなかなかお目にかかる機会がありません。今回はラストナンバーの 4番機が飛来していました。KC-767は、これまでにも何度か見ているのですは、四号機(07-3604)は初めて見ました。
KC-767の全景はこんな感じです。Boeing-767をベースにしている為、みなさんも見慣れたシルエットだと思います。KC-767は、Freighter(貨物機)とは異なり民間機のB767をそのまま改造しているため、ボディにはウィンドウの後が残っています。それでいて民間機としての運用実績は無く、最初から改造機体としてハンガーアウトするため、Converted Freighterとも異なります。
機体の下部にある機外カメラユニットです。KC-135は、機体後部のウィンドウからブームオペレータが肉眼で給油対象の機体を確認してブームをコントロールしますが、KC-767は、このカメラの映像を見てブームをコントロールします。
P-8A Poseidonは、ベースとなっているB737-800でも使用しているCFM56シリーズのタイプ7Bです。民間機でも使用しているため、この特徴的なちょっとつぶれた感じの独特なカウルを装着したエンジンはお馴染みですね。
P-8Aの主要装備は、垂直尾翼の先端に取り付けられているINMARSATアンテナです。水平尾翼の下には、後方へ突き出したMAD(Magnetic Anomaly Detector)が装着できるのですが、米海軍の機体は取り付けられていません。主翼後方の下部(★印とNAVYの「N」の下辺り)には、Bomb bayのハッチが見えますね。P-8Aは哨戒機ですが、このベイに 5発分の爆弾を装填できます。
突き出た鼻先の下には、ボール状のFLIR(Forward Looking Infra-Red)が装備されています。これは、前方監視型赤外線です。今は裏返しの状態で閉じていますが、監視飛行中はこれがぐるっと回転して開きます(後ほど開いている画像が出てきます)。
1つ前の写真を見ても判る通り、機体は円筒状なのですが、骨組みは四角柱になっています。壁面はその骨組みの隙間を利用したラックがあり、様々な器具や工具などが収納されていました。左側に置かれている円筒上の入れ物には「Super Chef」と書かれていました。最初に見たときは、「Chaff」と読み間違えました(笑)
え~と、First AID Kitは、救急セット。下にあるのは降下用のシューター、正面はコントロールパネルですね。ライティング、ヒーター、ロックコントロールなどのスイッチがありました。あとは、交流115Vと直流28Vのコンセントです。
機内の壁にはこんな文章が書かれていました。
"You think darkness is your ally? You merely adopted it; I was born in it, molded by it. The shadows betray you because they belong to me."
ググるまで何のことか判りませんでした。普段から吹き替え版しか見ない人には気がつかないですよね~。
上の方に書かれている撃墜マークは、実戦の出撃回数ですかね?
24回か・・・。
機体の外から見るとこんな感じです。
← の写真ですが、向かって右側が機首です。つまりこの席は後方に向いています。右上に見えるのは主翼です。つまり、すぐ隣には大型のターボプロップエンジンがあります。
怖えーーーーーーーー!!
さて、本日のもうひとつの目玉を紹介します。
オーストラリア空軍 第33飛行中隊所属の空中給油機 Airbus A330 MRTT(Multi Role Tanker Transport)をベースにしたKC-30Aです。
くしくも、米空軍の次期空中機KC-Xの入札でBoeing vs Airbusの熾烈な戦いを繰り広げた候補機であったKC-767とKC-30A、そしてKC-135がここ横田基地に勢揃いしました!!
Airbus A330 MRTTのフライングブームです。一見すると、Boeingのフライングブームと同じですが、KC-767とは異なり機体の後方に大きく突き出しているのが判ると思います。どちらかと言うと、KC-135のフライングブームに似ていますね。
フライングブームの先端を拡大してみました。Boeing社のブームとは異なり、給油ノズルが完全にカウルの中に収納されていて、外からは見えませんね。良く見るとウィングの先端にも何か尖った形状のものが取り付けられています。ライトニングアレスターじゃないですよね、これは何だろう?
AirbusのA330 MRTTにも機体下部にカメラが取り付けらています。二眼カメラが左右に各 1ヶ所、正面に 3ヶ所の計 5ヶ所 10台のカメラがあります。二眼カメラなので、機内のブームオペレータは、3D画像を見ながらブームをコントロールすることができます。
オーストラリア空軍は、フライングブーム方式とプローブアンドドローグ方式の 2つの給油方法を採用しています。ウィングの下に付いているのが、プローブアンドドローグ方式用の空中給油ポッド ARBS(Aerial Refuelling Boom System)です。
ちなみに、日本の自衛隊は、(現時点では)フライングブーム方式のみを採用している為、KC-767Jにはウィングポッドが付いていません。
同じCH-47J Chinook(37-4489)ですが、こっちの陸上自衛隊ではなく航空自衛隊の機体です。同じ迷彩塗装でも陸自と空自ではカラーリングが異なりますね。洋上迷彩も含めて比較してみると面白いです。
真正面から見たAH-1S COBRAです。やっぱり、細いですね。
左右の端にあるミサイルスロットには、TOW(Tube-launched Optically-tracked Wire-guided)の対戦車ミサイルを計 8発、その隣の円筒状の発射装置にはASR(Air to Surface Rocket)の空対地ロケットを計 38発、正面の20mm機関砲は750発を搭載することができます。
輸送機MC-130JコマンドIIのところでも紹介した前方監視型赤外線、FLIR(Forward Looking Infra-Red)ですが、SH-60 Seahawkは開いた状態で展示されていました。開いているところ見ると、イメージしていたのものとずいぶん違う、と感じる人も多いのではないでしょうか?
航空自衛隊の多用途支援機 U-4ガルフストリームIV(05-3255)です。今日は、すぐ近くの入間基地所属機が展示されていました。この機体は、入間基地周辺で飛行している姿 を何度か目撃しています。