スマホ向けのコンパクトスタイルで表示しています。

2006/04/23 作成

タイトル

6日目:絶景の知床峠越え

地図

2001年 7月19日(木)晴れ のち 曇り

サロマ湖 → 中標津 336.4km

ワッカ原生花園

朝 6時起床、まずはここから 2~3kmしか離れていない「ワッカ原生花園」へ行きます。

早朝の湿地を散歩するのも気持ちが良いです。ピークは過ぎているものの、綺麗なキスゲが咲いていました。写真を撮りながら、ぐるっと湿地を一周してから再び出発です。今日も昨日に引き続き、オホーツク海岸沿いに北海道の東端へ向けて走ります。

ワッカ原生花園の野草ワッカ原生花園の野草ワッカ原生花園の野草
ワッカ原生花園の野草ワッカ原生花園の野草ワッカ原生花園の野草
常呂町

ここ常呂町も綺麗な畑が広がっています。美瑛の丘ほどの高低差はありませんが、この時期は収穫前の畑と後の畑が点在しており綺麗なパッチワークになっています。

能取湖

網走市街の手前には大きな「能取湖」があります。

ここは、1年前にすぐ手前まで来ていたのですが、突然の大雨でむなく引き返した場所です。今年は天気にも恵まれ綺麗な湖を見ることができました。

能取湖のほとりには「サンゴ草群生地」があります。湖面の端にサンゴ草が生えて湿地のようになっています。ここは9月になると辺り一面のサンゴ草が真っ赤に染まるのですが、今はオフシーズンの為、一面緑色です。観光客も全くいません。

どうも今年はオフシーズンで人気のないとこりばっかり行っる気がしますね。もちろん、好きで行っているのですが。

小清水原生花園駅

網走市内を抜けて国道244号線に入り、しばらく走ると涛沸湖のほとりに「小清水原生花園」が見えてきます。

ここは釧路本線の「原生花園駅」があります。その名の通り、原生花園に訪れる観光客の為だけの駅です。富良野のラベンダー畑駅のようなものですね。

園内の遊歩道を歩いてみましたが、エゾキスゲはほとんど咲いていませんでした。隣にいた観光バスのガイドさんの話を聴いていみると、数年前までは花が咲き乱れていたのですが、ここ数年はほとんど咲かなくなってしまったそうです。残念。

売店で夕張メロン&流氷ジェラードを買ってひと休み。


小清水原生花園小清水原生花園
オシンコシンの滝

日が高くなるにつれて気温がぐんぐん上昇してきました。

国道244号線を東へ東へとバイクを走らせ斜里町を通り過ぎると、国道334号線へ入りさらに東を目指します。

知床半島にさしかかると最初に出迎えてくれるのが「オシンコシンの滝」です。国道沿いの山壁に3つの白線を描いて流れ落ちています。滝壺まで近づくと風に乗って水しぶきが降りかかります。涼しい~~!

それほど大きな滝ではないのですが、滝のすぐ近くまで歩いていけることもあり、なかなか迫力がありました。

知床連山

いよいよ知床半島の中に入っていきます。

まずはオホーツク海側から見た知床連山です。一番右の羅臼岳山頂付近に雲がかかっているのが判りますか?

拡大してましょう。

知床連山

ちょうど羅臼岳に覆い被さるように雲がかかっています。

綺麗ですね~。

写真だと少し判りづらいのですが、肉眼だともっとはっきりと見えました。こういう時は、もう少し性能の良いデジカメが欲しくなります。

知床五湖

知床半島の名所「知床五湖」です。

駐車場にバイクを停めて、湖の散策へ出かけます。三湖から五湖は、熊出没のため通行禁止になっていますが、一湖と二湖は回ることができます。

さすがに自然保護が行き届いているだけあり、湖は非常に綺麗です。湖面が神秘的なほど鮮やかな青色でした。二湖の後ろには知床連山も見えます。

30~40分ぐるっと一周して戻ってきました。途中では大きなアンテナを片手に熊の居場所を確認していると思われるスタッフの姿も見かけることができます。そういえば、入り口では熊除けの鈴も置いてありました。この大自然を見ていると、熊が出ても不思議ではないですね。

知床五湖知床五湖
知床峠

知床五湖の先にはカムイワッカの滝があるのですが、この時期は交通規制されている為、再び国道まで戻ります。

いよいよオホーツク海側から一気に知床峠を越えて反対側の太平洋側まで横断します。宗谷岬からずっとその姿を追ってきたオホーツク海ともここでお別れです。

標高738mの知床峠を一気に登っていきます。標高が上がると気温もどんどん下がっていきます。気が付くと羅臼岳がこんなに近くに見えていました。ちょうど知床連山を横から見ている為、その先の硫黄山は羅臼岳に隠れて姿が見えません。

知床峠

網走から92km、知床峠の頂上に着きました。

峠の頂上にバイクを停めて、ここから太平洋側の眺めます。

知床峠

絶景です!!!

目の前に広がる知床の大自然。その先に雲海が広がっています。さらにその雲海の先には、国後島の羅臼山が雲の中から頭を出しています。

あまりの美しさにしばらくその場を動けませんでした。雲海は風に吹かれてその姿はまるで生き物のように刻々と変化していきます。

絶景を充分に堪能したところで、羅臼方面へ向い、一気に峠を下ります。ところが、標高は下がっているはずなのに、どんどん気温が下がっていきます。寒い!! 知床峠を挟んでオホーツク海側と太平洋側では気温が全然違うようです。たまらず道ばたにバイクを停めて上着を着込みます。

知床半島の先端

麓の羅臼まできた所で、今度は知床半島の一番端へ向けて87号線を突っ走ります。羅臼から道の終点まで約25km。なんでわざわざこんな何もないところを走っているかというと、この道路の一番先に一件の店があるからです。店の名前は「熊の穴」。この店へ行くためだけに往復50kmの道を走るのです。

途中には何もありません。オホーツク海側とは異なり知床半島の太平洋側は進行方向左手の陸地側も岸壁の為、非常に寂しいところです。おまけに寒い!

羅臼からひたすら走り続けて、ついに行き止まり辿り着きました。文字通りここが車両でたどり着くことができる知床半島の最先端です。

知床半島の先端知床半島の先端
熊の穴

本当に店は行き止まりにありました。

さっそく店に入って壁のメニューを見ると、「熊鍋、トド焼定食汁付、海のギャングトド焼き、馬鹿刺、海馬刺、鹿刺」、噂通りのラインナップです。

ここに来る前から熊鍋がかなり気になってはいたのですが、いざメニューを見ると「トド焼」が気になります。早速、焼き定食をオーダ。

しばらくするとコンロに乗ったトド焼きがでてきました。これがトドの肉ですか。少々固めですが臭みも無く味はけっこういけます。ご飯もどんぶり盛りで肉のボリュームも文句無しです。

他にも鹿刺とか気になるメニューがいくつかあるのですが、また今度にとっておくことにします。

熊の穴熊の穴
国後国道(R335)

体も温まったところで今度は太平洋沿いに南下します。

その名の通り国後島を眺めながら国後国道(R335)を標津へ向かって走り続けると、午前中はあれだけ晴れていた空に雲がかかり、さらに気温が下がってきました。ありったけの衣類を全部着込んでみたもののそれでも寒い。とても今が 7月中旬だとは思えません。

これではツーリングどころではないので、とりあえず標津市内へ入ると衣料品店に飛び込み、トレーナを購入しました。とても真夏に購入するような服ではないですが、この時期に厚手のトレーナが売っているところもさすがは北海道です。

ふと道端にあった温度計標識を見たら13℃でした。今日は 7月19日ですよ・・・・。

野付風連公園線

ばっちり防寒対策をしたところで、野付風連公園線(R950)に入り「野付半島」の先端を目指します。

野付半島は、全長約30kmの海面上に突き出た砂州です。野付半島のように波によりできた砂州は砂嘴と言うそうです。

半島の道路は、右手も左手も海が広がる珍しい地形です。まるで海面を疾走しているような気分になれります。途中にはトドワラとハマナスの群生地を見ることができます。海水により立ち枯れした木々がいっそう寂しい雰囲気を漂わせています。

野付半島

野付半島を疾走すること10数km、先端に到着しました。

この先は通行止め(というか目の前はもう海)なので、ここで引き返します。今日はこんなところばっかり走っているような気がします。

寿司ロード

中標津に入ったところで、今日の夕食をとります。

以前からツーリングマップルに「ネタの大きい回転寿司」と書かれているが気になっていたので、さっそくその見せを目指します。店の名前は「すしロード」。店に入ると、「ライダーさんですか?」と聴かれました。なんでそんなこと聴くのかなと思いつつ「はい」と応えると、席に着くなりサーモンの握り寿司が出てきました。「これは店からライダーさんへのサービスです」。こんなちょっとしたサービスが嬉しいね~。

噂通りここの寿司はネタが大きかったです。しかも値段が異様に安い。最初に出てきたサーモンは1皿150円です。

よく見ると右隣も左隣もライダーが座ってました。話を聞くと、彼らは山形、和歌山、青梅から来ているそうです。やっぱりみんなツーリングマップルに書かれた「ネタが大きい~」につられてここへ来てました。ツーリングマップルの宣伝効果は凄いですね。そして口コミでさらにお客が増えるのでしょう。

7日目:悪天候の北東ツーリング

地図

2001年 7月20日(金)雨 のち 曇り

中標津 → 釧路 315.9km

開陽台

今日は、この旅 2回目の雨。それでもGWの四国・九州ツーリングに比べれば、はるかに天候に恵まれています。あの時は、日程の半分が雨でしたから・・・。

さすがにこの悪天候で気温も低く、現在11度しかありません。半端じゃない寒さです。何度も言いますが、今は7月中旬です。

今日の天気予報では、根室半島は終日雨、しかも強風です。無理してここより悪天候が予想される根室方面へ向かうことはあきらめることにしました。今日も完全防寒防雨対策で出発します。

まずは、「開陽台」のある北へ向かって走ります。この展望台からは中標津を一望することができます。天候が悪いものの一面の緑は見ることができました。

開陽台

開陽台の前にある道路が「開陽台北19号線」です。

アップダウンを繰り替えてしてひたすら伸びる直線道路。北海道はいたるところで直線道路を見ることができるますが、ここも豪快です。ここはその代表格で名所になっています。ただし、トラックの往来が多いため、路面状態はかなりひどいですね。バイクが路面の凹凸で乗り上げて、左右にふられます。

中標津

中標津から弟子屈方面へ向かいます。この辺りの道路も快適です。

雨もあがり少し明るくなってきました。

防雪用具

道路沿いに妙なものを見つけました。これはなんでしょう?

防雪用具かな?

濃霧の裏摩周湖展望台

摩周湖中標津線(R150)で「裏摩周湖展望台」まできました。

無論、この天候だから摩周湖が見られる確率は極めて低いものの、霧がかかっているほうが摩周湖らしいという話もあります。ちなみに前回は霧が晴れて綺麗な湖を見ることができました。

清里峠の頂上から展望台へ。案の定、そこは一面に霧が立ちこめていました。あまりに霧が深くて摩周湖の湖面すら全く見ることができません。霧の摩周湖とは聴いていましたが、ここまで濃厚な霧だとは思ってもいませんでした。

岩手ナンバーのオフロード兄ちゃん

駐車場で会った岩手ナンバーのオフロード兄ちゃんもこの霧に苦笑しています。よく見ると彼が背中に背負っているバックにはナンバープレートが刺さっています。話を聴くと、走行中に突然外れてしまったのでバックにさして走っているそうです(笑)

炭焼あぶりや

裏摩周湖展望台から中標津斜里線(R1034)を北上して「神の子池」へ行こうとしましたが、途中から道がダートだったので断念しました。そのまま礼弦まで北上したところで今度は国道391号線で弟子屈まで南下します。天気が良ければ、屈斜路湖や摩周湖などこの辺りは見どころが多いのですが、あいにくの天気なのでそのまま南へ向けて走ります。くり~む童話も今年はパスです。標茶まで来たところで厚岸標茶線(R14)に入り一路「厚岸」を目指します。

厚岸も海の幸が豊富なところです。特産品はなんといっても牡蠣。さっそく道の駅に併設された「炭焼あぶりや」に入り、遅い昼食をとります。ここは、店頭に並べられた海の幸から好きなものを選んでから入店して、炭火バーベキューで焼きたてを味わうことができます。さんざん迷った末に選んだのは、殻付牡蠣(1個 120円)、鮭身(200円)、帆立串刺し(3個 250円)、イカとエビの海鮮串(180円)、身欠ニシン(150円)。これだけでも結構なボリュームです。店内は、香ばしい海鮮の香りが充満していました。中でも牡蠣と帆立が美味かった~。

霧多布湿原

国道44号線を少し先へ進むと「霧多布湿原」が見えてきます。湿原には霧雨がよく似合います・・・が、ちょっと寒いです。

残念ながら厚岸は 2年連続で雨模様になりました。次回こそは晴れていることを祈ります。

霧多布湿原をぐるっと一周したところで時間切れ。釧路市内へ向けて国道44号線を突っ走ります。

和商市場

釧路に到着したのは、17時30分。なんとか間に合いました。

閉店30分前の「和商市場」へ。

和商市場

さっそくごはんを買うと、勝手丼のネタ探しに市場を回ります。ごはんを片手に歩いていると、いたるところから声がかかります。閉店間際なのでネタの数こそ少ないですが、どれも叩き売り状態で安い! まとめ買いでさらに安くしてもらい、ウニ、サーモン、中トロ、鮪、イカ、ハマチ、甘エビをゲット。

厚岸でたらふく食べた直後だったのでごはんを少な目にしていたのだが、欲張りすぎて具だくさんのどんぶりになってしまいました。さっと醤油をかけて豪快にかきこみます。美味い!

Copyright © 2006-2024 KaK.

このページに掲載されている画像の転載は、再配布条件 をご参照ください。