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2006/09/03 作成

タイトル

5日目:山口の貴婦人

地図

2006年 8月15日(火)快晴

米子 → 山口 317.5km

大根島へ続く道

今日の目的地は山口。ここ米子から山口までは国道9号線一本で辿り着けるのですが、少し回り道をしながら進んでいきます。

5:55米子を出発すると、国道を離れ米子の北側「境港」方面へ走ります。枕木山の麓まで来るとここから「大根島」へと繋がるちょっと変わった道路があります。両側が海に囲まれた堤防の上に道路が延びています。北海道の野付半島線をさらに狭くしたような感じです。道路のすぐ脇には海が広がる快適な道路でした。

宍道湖

松江市を過ぎるとその先はしばらく「宍道湖」沿いに走ります。

宍道湖は、境港から日本海に繋がっており、淡水と海水が入り交じっている汽水湖です。湖畔には波も打ち寄せています。ここは湖越しに綺麗な落日を見ることができるスポットだそうです。湖畔沿いの道路は、交通量こそ多いですが、流れはよく快適でした。

出雲大社

松江からさらにずっと西へ走るとやがて「出雲大社」にたどり着きます。

大国様こと大国主大神は、縁結びの神様です。さすがに名所だけあり、早朝にも関わらず観光客がたくさんいました。大鳥居の脇にもバイクが7~8台止まっています。鳥居を潜るとその先には長い参道があり、拝殿と本殿へと続いています。しばし、静けさの中にたたずむ出雲大社を歩いて回ります。

出雲大社出雲大社
国道9号線 下関まで274km地点

出雲大社から先は再び国道9号線に戻ります。

国道に入るとついに標識に「下関」の文字が。いよいよ本州の端が見えてきました!!

下関まで残り274km・・・まだまだ距離がありますね。

多伎

「多伎」までくると再び日本海が見えてきます。

今日も空は快晴。上空も海も一面の青です。それにしても2日目の能登半島を除いて、快晴が続いています。体力の消耗も水分の補給量も激しいです。やっぱり真夏の本州ロングツーリングは、たいへんです。今頃、北海道を走っている人達は涼んでいるのかな?

なんてことを考えながら、暑さに負けずにさらに西に向かって走ります。

サンドミュージアム

仁摩の国道脇に全面ガラス張りのピラミッドのような妙な建造物があります。

ニュース番組などでも取り上げられていたので知っている方もいると思いますが、「サンドミュージアム」です。ここには世界最大の砂時計「一年計」があります。ピラミッド状の建物の中心には、巨大な砂時計が設置されています。あまりにも巨大すぎて砂時計の域を超えています。この巨大な砂時計が正確に時を刻むためにコンピュータ制御で上下のガラス状の筒の温度を制御しているそうです。そして、一年に1回、年越しと共にこの砂時計が180度回転します。

しかし入館料700円は高すぎです!! こういうものに興味がない方にはお勧めできません(これ以外に見所が・・・)。

サンドミュージアム 砂時計サンドミュージアム 砂時計
ウニ御飯 四季亭 浜田

浜田まで来たところで少し早い昼食です。ツーリングマップルに「ウニ御飯でウニを堪能」と書かれていたのでここに行ってみました。店の名前は「四季亭」。

さすがに今は夏場なので、ウニ御飯は炊き込みでした。 店の方に伺ったところ、炊き込みではなく生のウニ御飯になるのは10月以降だそうです。ウニがたっぷりの御飯は美味しかったです。 生のウニ御飯も一度食べに来たいものですね。今回のツーリングは、日本海沿いを走っているだけあり、海鮮づくしの旅になってきました。

キハ187 山陰本線 道の駅ゆうひパーク三隅

国道9号線は、日本海と共に山陰本線が平行して走っています。

鮮やかな日本海の海岸線に沿ってを走る列車が絵になりますね。この辺りでは海も浅瀬の為、淡い青と濃い青が相まって綺麗な海面でした。こうやって見ると、やっぱり架線のない鉄道の方が雰囲気が良いですね。ちなみに←の写真は、道の駅「ゆうひパーク三隅」の裏手から撮影しました。写っている列車は、特急スーパーまつかぜ、2両編成のキハ187系です。

米子、松江、山口 簡易マップ

米子から約190km、益田まで来たところで国道9号線は日本海から離れ山の中へと入っていきます。

ここから一路「津和野」を目指します。

SL山口号 貴婦人 C57 津和野駅

津和野駅の少し先に転車台があり、その先に貴婦人こと「C57」が停車していました。今回のツーリングの目的のひとつ「SL山口号」です。

日本で現役の三大SLと言えば、JR東日本のC57磐越物語号、秩父鉄道のC58パレオエクスプレス、そしてJR西日本のC57山口号です。他にもC11やC56等、小型のSLは大井川や函館でも走っているのですが、やっぱり大型のSLの方が迫力があります。C系ならではの大型動輪と輝かしいC57トップナンバーのプレートが圧倒的な存在感を見せつけます。

今このC57は、山口駅から津和野駅まで走り終え、再び山口駅へと折り返すまで待機しています。津和野駅の出発時刻は、15:33。それまでのんびりと待つことにします。

SL山口号 貴婦人 C57 津和野駅SL山口号 貴婦人 C57 津和野駅
SL山口号 貴婦人 C57 津和野駅

14:28、出発準備の為、転車台から単機で走ってきました。

津和野駅構内に入ると、14:40発 山口行きの列車が出発するまで待機します。


SL山口号 貴婦人 C57 津和野駅
SL山口号 貴婦人 C57 津和野駅

14:50、一旦駅を通り過ぎたC57が待機線に駐機していた5両編成の客車と連結する為に後進してきます。

駅の外から見ていると迫力があります。

客車と連結すると再び待機線を出てホームへと入線します。

ここまで見たところで津和野駅を後にすると、今度は走行中の山口号を見る為にバイクで先回りします。

SL山口号 貴婦人 C57 津和野駅SL山口号 貴婦人 C57 津和野駅
SL山口号 貴婦人 C57 白井トンネル

津和野駅で山口号の写真を撮影していた方に教えて頂いたポイントへ移動しました。

場所は県道13号線沿いの白井トンネルに入る直前の丘です。

さすがに名所だけあって、大勢の鉄ちゃんが三脚を並べて待ちかまえていました。ざっと数えても20人以上います。

15:33に津和野駅を出発した山口号がここ白井トンネルを通過するのは、15:47頃。

やがて緑の奥から黒煙をあげながらC57が向かってきます。

SL山口号 貴婦人 C57 白井トンネル

やっぱりSLは、停車している姿よりも走っている姿の方が迫力があります。この姿こそがSLの魅力です。

すらりと伸びた細長い漆黒の姿は、まさに貴婦人の名にふさわしいですね。この勇姿を見られて良かったです。山口まで来た甲斐がありました。

これでまだ見ていないのはC57磐越号ですが、こちらもいつか見に行きたいと思います。

6日目:5年ぶりの九州上陸

地図

2006年 8月16日(水)快晴

山口 → 伊万里 294.7km

湯田温泉 足湯

前日の旅行記には書いていませんでしたが、この日は山口の「湯田温泉」に泊まりました。

湯田温泉街には、気軽に立ち寄れる足湯があります。

もちろんこの日泊まったホテル「プラザホテル寿」は、温泉付きです。

温泉に浸かってぐっすりと眠れたせいか、この旅で初めて目覚まし時計に起こされました。

5:10起床、6:10出発。今日は、いよいよ本州を離れ九州に上陸します。

秋吉台

山口から西へ20km、「秋吉台」にきました。

一面に石灰岩が突き出たカルスト台地です。

5年前に四国のカルスト台地へ行ったときは、大雨でまともに景色が見られませんでしたが、今日は緑の草原と白い岩肌をはっきりと見ることができました。綺麗です。

その緑が広がる大地の中にアップダウンが心地よい一本の道路が延びています。観光地なので路面の状態も良いです。

さすがに快走路だけあって早朝の秋吉台には走り屋さんがたくさんいました。みんな朝からかっとんでます。

秋吉台秋吉台
秋芳洞

秋吉台を充分堪能したところで、「秋芳洞」へきました。

少し早く着きすぎた為、入り口の前で開場まで待ちます。開場時間の直前には十数人の観光客が集まっていました。

そして8:00、いよいよ鍾乳洞の中へ入ります。

橋を渡り鍾乳洞の中へ入ると急に気温が下がります。中はひんやりとしています。

秋芳洞
秋芳洞

ここは想像していたよりはるかに凄いところでした。

まずなんと言っても広い! これまでにも鍾乳洞はいくつか見てきましたが、これほど大きい規模の鍾乳洞は初めてです。

鍾乳洞の中を流れる川の水音が洞窟内に響き渡り、ライトに照らされて浮かび上がる鍾乳石は神秘的でした。

途中には、百枚皿、千畳敷、黄金柱など見所がたくさんあります。

入り口から往復で一時間、満喫できました。

鍾乳洞から外に出ると、再び熱気が・・・。

秋芳洞秋芳洞
関門橋 下関

西へ向かって走ること秋吉台から約50km、やっと辿り着きました、本州の先端「下関」です。

そして目の前には大きな「関門橋」があり、その向こうは九州です。

青森県の大間岬では津軽海峡の先の北海道はよく見えませんでしたが、ここ下関では関門海峡の先の九州がはっきりと見えます。本州と九州ってこんなに近いんですね。

関門海峡には多くの船舶が行き交っていました。しばし、下関港から海を眺めていました。

まずは九州へ渡る前に腹ごしらえです。

ふぐ刺し丼セット カモンワーフ 林屋

下関といえばフグ。と言ってもそんな高級品を食べられるほどお金は持ってないな・・・と思っていたら、目の前に飛び込んできた看板には、

ふぐ刺し丼セット 1,500円 → 980円

安!!

いくら下関とは言ってもこれは安すぎでしょう?

それほど期待はしていなかったのですが、出てきたメニューには小さいながらにもしっかりとふぐ刺しが。

これで 980円なら充分ですね。下関でふぐが食べられて満足でした。

店はカモンワーフの林屋です。

?ソフト

同じくカモンワーフの中で面白いソフトクリームを見つけました。さて、これは何味のソフトクリームでしょう? 色は淡いオレンジ色。

正解は、のちほど。

福岡ドーム

いよいよ、下関から関門トンネルを潜り抜け、九州へ上陸です。

5年ぶりの九州は暑かった。下道を使ったところ小倉周辺を通過するのにえらい時間を要した為、博多周辺は都市高速に乗って一気に通過しました。都市高速1号線の終点百道が近づくと巨大な建造物が見えてきます、敵地「福岡ドーム」です。高速の上から見たときは、開閉型ドーム球場の外形がよくわかったのですが、いざ目の前まで来ると巨大すぎて天井は見えないですね。

所沢で育ちの私はもちろんライオンズファン。福岡ダイエーホークス(現ソフトバンク)は、宿敵です。ここ数年パリーグは優勝争いで盛り上がっていますね。プレーオフも見応えがあります。これからも良い勝負を期待しています。

ところで昔のパリーグは2リーグ制でプレーオフがあったのって知っていますか?今の若い人は知らないと思いますが、前期優勝、後期優勝があったんですよ。

虹の松原

福岡市内から玄界灘を眺めながら、さらに西へ。

唐津市内へ入ったところで見えてくるのが、日本三大松原のひとつ「虹の松原」です。唐津湾沿いの松林の中に国道が延びています。

福井の気比松原とは異なり、こちらは観光客も少なくひっそりとしています。松林はこのくらい物静かな方が雰囲気があって良いですね。虹の松原は、観光地化されていない為、立て看板や大きな駐車場はありません。

途中でバイクを止めて、松林の中を散歩してみました。

伊万里牛カレー るーらる

唐津の少し先に伊万里があります。どちらも焼き物で有名な町ですね。

伊万里にはもうひとつ伊万里牛という名物があります。

しかし、これが高い! ランチメニューのステーキならなんとか手が出るのですが、ディナーになると軽く3,000~5,000円はします。

とても手がでないので、るーらるで伊万里牛カレーを食べました。これなら 900円とリーズナブル。さすがにこの値段では、ほとんど肉は入っていませんが、雰囲気だけでも・・・。

伊万里焼のお皿の方が豪華に見えますね(笑)

うにソフト 下関

さて、先ほどの下関で買ったソフトは、「うにソフト」でした。

店員さんに聞いたところ、本当にウニの身をすりつぶして練り込んでいるそうです。でもウニの味は全くしません。強いて言えば・・・・バナナ味という感じかな? ソフトクリームとしては美味しかったです。

再び台風情報

再び台風情報です。台風10号と11号がフュージョン!!

ではなくて、合体して九州へ接近中。このまま行くと、明後日18日に長崎辺りで直撃コースです。う~ん、こういう時は、無宿のキャンプツーリングは良いですね。既に全日程のホテルを押さえているので、このまま予定通りのコースでいきますよ。最終日のフェリーが出航する頃には、台風が通過しているのがせめてもの救いです。

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