2007/09/02 作成
4日目:道北の絶景ツーリングコース
朝 3:00、さすがに昨日は早く寝過ぎたせいか変な時間に目が覚めてしまいました。結局、このあと二度寝できずに、うとうと・・・。 3:45、空がうっすら明るくなってきたので思い切って起きることにしました。さすがにこの時間では、まだ誰も起きてきません。他のテントで寝ている人達の邪魔にならないよう、こそこそとテントを撤収。さすがに道北の早朝は冷えますね。半袖半ズボンだと寒いです。
5:10、すっかり空が明るくなったところで出発。これまでのロングツーリングを通じても、最も早い時間の出発です。
日本海沿いの道道106号線を走行中に太陽が昇ってきました。まだ霧がかかっているサロベツ原野の先にまぶしい日差しが差し込んできます。
再びオトンルイ風力発電所まで戻ってきました。これで三度目ですが、朝日を浴びた景色もなかなか綺麗です。
海沿いの道から脇道に入りサロベツ原野の中心部まで来ると急に立ちこめてきた霧で視界が遮られました。パンケ沼の手前にあるビジターセンターに辿り着いた時には、辺り一面霧で何も見えません。
ここビジターセンターには長沼からパンケ沼の手前まで木道があるのですが、さすがにこの霧では歩いていっても綺麗な景色は見られそうにない為、いったん日本海側まで引き返すことにしました。
再び道道106号線まで戻るとさきほどまでかかっていた霧がいっきに晴れ、上空には青空が広がってきました。やっぱり霧と雲がかかっているのは湿地の中だけのようです。左手に日本海、右手にサロベツ原野、そして中央にはどこまでも道が続いています。これまた北海道らしい景色ですね。
どこまでも続くストレートと開けた視界に青空、今回のツーリングテーマに相応しい道です。
パンケ沼からさらに10kmほど北上して「サロベツ原生花園」まできました。まだ上空には雲がかかっていますが、霧はすっかり晴れました。バイクを降りて木道をぐるっと一周してみます。
途中で360度パノラマ撮影をしてみました。綺麗に繋げることはできませんでしたが、よかったら下の横長の画像をクリックしてみて下さい。思いっきり縮小しているので画質はあまり良くありません。
サイズは、2500×276です。画像は別ウィンドウで開きます。
サロベツ原生花園の前まで戻ってくると、雲が流れて湿原の上にも青空が広がってきました。湿原の真ん中にすっと一本の道が走っています。写真で見るとさっきと似たような景色なのですが、実際にここにくると2つの景色の違いを感じます。同じストレートでも雰囲気が違うので走っていても楽しいです。今回のツーリングは、「道」をテーマにしているので、こんな道ばっかり走ってます。
北海道では、動物注意の看板をよく目にします。一番多いのは「鹿」ですね。他にも「牛」、「熊」、「狐」等があります。牛の看板はバリエーションがあり、この白黒の牛の標識もたくさんあります。
実際に牛が横断しているとこは見たことありませんが。
稚内が近づくにつれ徐々に利尻富士も近くに見えるようになってきました。
この辺り(稚内まで残り26km地点)が最も間近に利尻富士を見ることができますね。日本海越しにそびえ立つ山が綺麗です。利尻島にはまだ渡ったことがありませんが、いつか行ってみたいと思います。
↑と同じ場所の写真です、稚内まで残り 26km。
ここから先の国道はストレートではなく、長く緩い弧を描いて走ります。これまでよりいっそう海を間近に眺めながら走ることができます。稚内へ向けたフィナーレですね。
道道106号線から254号線に入り稚内の漁村を抜けていくとその先にノシャップ岬があります。
ノシャップ岬を訪れるのは、6年ぶりです。あのイルカのオブジェは、今も健在で多くの観光客が記念撮影していました。さすがにここは名所だけあって観光客が多いですね。観光客を避けるようにして、岬から少し離れた食堂を目指します。
普通の観光客はほとんどノシャップ岬の目の前にある店に入ってしまうようで、なかなかここまで来ませんね。ノシャップ岬から少し歩いたところにある樺太食堂です。やっぱりこの店にくるのはライダーが多いです。この時もライダーがたくさんいました。
ここの名物は、その名も「無敵の生うに丼」、こういうストレートなネーミングは好きです。味に自信が無いとなかなかこういうネーミングは付けられないでしょう。
代表メニューはやっぱり「うにだけうに丼」なのですが、今回はうに以外も味わいたかったので、あえて「生うに三色丼」を選びました。ほたて、いくら、蟹がのっているので生うにも合わせると四色丼です。
そのお味は、言わずとも、←の写真だけでも充分に伝わると思います。ちなみに、御飯大盛りでも値段は変わりませんので、ライダーなら迷わず大盛りをオーダしましょう。
北海道万歳!!
稚内市街地に入ったところで、再びここに立ち寄ってみました、最北端「稚内駅」です。
ここも6年前の変わらぬ駅舎でした。ホームの端には「日本最北端の駅」と書かれた看板が立っています。
ホームの外には「最北端の線路」の碑があります。
この辺りの景色は、さすがに6年前に比べると変わってました。左側に観光客向けの商店が出来た為か、大きな駐車場に囲まれていました。この場所へ来るには、駐車場を突っ切る必要があります。もの凄く狭くなった印象がありますね。6年前には無かったパイプの柵が写真を撮る時に邪魔になってます。
ここで写真を撮っていると、鉄っちゃん(鉄道ファン)らしき方が2人ここを訪れてきました。ここから最南端「西大山駅」を目指す強者もいるのでしょうね。それもなかなか楽しそうです。
稚内駅のすぐ北に「北防波堤ドーム」があります。
欧風的な半ドーム状の建造物です。ここだけ異国感がありますね。けっこう長さもあり、海沿いにずっと伸びています。
しかし、こんな巨大な防波堤がいるなんて、どんな波がくるのでしょうか? 巨大な津波クラスでも防げそうな重厚さですよ。
ドームの中はこんな感じです。こういう雰囲気は個人的に好きです。
このドームの中で寝泊まりしているライダーが多いのですが、この時は既に10時を回っているのですが、まだテントを張っているライダーがいました。長期滞在者でしょうか?
稚内市街地から出て国道40号線の「潮見5」の信号から少し南下したところに最北端のホクレンスタンドがあります。
北海道を走るライダーにはおなじみのホクレンフラッグですが、ここ最北端のホクレンフラッグには最北端シールが張ってあります。レシートの宛名にもしっかり「日本最北端のライダー様」と書かれています。
ちなみに最北端のガソリンスタンドは、宗谷岬の近くにある出光石油です(最も端の話参照)。
ここまでくれば国道238号線沿いにあと20kmほど走れば日本最北端 「宗谷岬」です。 が、しかし、今回はここで右折! 宗谷岬には行きません。 | |
稚内まで来たライダーは、ほとんど宗谷岬を目指すため、ここへ降りてくるライダーは少ないですね。
この辺りの景色は非常に綺麗ですが、道路は舗装工事が行き届いていないようでところどころに凹凸がありやや走りづらいところもありました。交通量はほとんど無く、存分に楽しむことができます。
稚内から沼川を抜けて豊富までの風景をいっきに紹介します。広大な牧草地帯、丘を越えるアップダウン、北海道らしい牧場、長いストレート等々、気持ちがよい快走路です。
それにしても今日も暑い!!
走っている間は通り抜けていく風が心地よいのですが、一旦止まると汗が吹き出てきます。とてもここが北海道とは思えません。
こんな日は、馬も夏ばて(笑)
(本当は、地面に身体をこすりつけているだけです)
走っている途中でふと路面に赤い物が落ちているのに気が付きました。
通り過ぎる直前にそれがホクレンフラッグだと判り、直ぐさまUターンして戻ります。
私も過去にフラッグを落としたことがあるので人のことは言えませんが、みなさん気を付けましょうね。
回収したフラッグをしっかりシートバックに括り付けて再び出発。
稚内からのんびりと走り続けること 50km、豊富まで来ました。ここまでは綺麗な景色を見つけてはバイクを止めて写真を撮ったり、ぼぉ~と景色を眺めたりして走ってきましたが、ここからは走ることを楽しむために途中立ち止まらずにいっきに走り抜けます。
道道84号線に入り、一路西へ。
この道路も交通量が皆無で快走できました。前半は軽いアップダウンを繰り返し、中盤は林の中を抜ける快走路、終盤は舗装されたばかりの綺麗な道路でした。
豊富から西へ50km、クッチャロ湖まで来ました。
冬場は白鳥の飛来地として有名ですね。湖の名前が有名な割には、他の湖と比べるとあまり観光地化されていません。立地的あまり良いところではないので、宗谷岬から戻ってきた人が立ち寄るくらいですかね。
このあたりから上空に雲がかかってきました。
続いて国道275号線で南へ向かいます。
275号線は、敏音知岳(ピンネシリ)を大きく反時計回りに回って音威子府へと続きます。
上空の雲も厚く垂れ込めてきたので先を急ぎます。
音威子府駅まで来ました。ここは天塩へと続く国道40号線とクッチャロ湖へと続く国道275線の分岐点になっています。
昔は、国鉄もここで幌延/豊富を超えて左回りに稚内へと続く宗谷本線と頓別/猿払を超えて右回りに稚内へと続く天北線に分岐していました。現在は天北線が廃線になった為、宗谷本線だけが残っています。音威子府駅の駅舎の中には当時の写真や音威子府駅の模型が展示されています。
音威子府駅の構内に「常盤軒」という立ち食い蕎麦屋があります。
ここ音威子府村名物は、黒い蕎麦。見事なくらいに麺が真っ黒です。黒い麺というとイカスミパスタの味を思い出してしまいますが、この蕎麦は普通の蕎麦の味でした。
後から知ったのですが、この店は結構有名な立ち食い蕎麦屋で創業は昭和八年だそうです。
音威子府からさらに20km下ったところに道の駅「びふか」があります。
今日は、この道の駅の裏にあるキャンプ場「森林公園びふかアイランド」に泊まることにしました。ここは大きなキャンプ場でサイトも広いし施設も綺麗です。強いて言えば、すぐ近くにある温泉が洗い場も狭く温質もいまいち。温泉を除けば良いキャンプ場です。
コインランドリーが設置されていたので、これまでの4日分の衣類を洗濯します。今回の日程は全9日間の為、4日分の着替えを持ってきて(初日に着ている分を含めて5日分)1回の洗濯で事足りるようにしました、
このキャンプ場は、深夜になるとほとんどの照明が落ちます。ランタンが無いとまともに歩けないくらいの暗闇に包まれるといっそう星空が鮮やかに映し出されます。しかし、今日はあいにく薄曇り。残念ながら満点の星空は見ることができませんでした。昼間あれだけ暑かったのですが、さすがに夜は冷えますね。
19:30就寝。