2012/05/27 作成、2020/02/13 更新
5日目:四国最西端へ!
う~ん、やっぱり今日も天気が悪いです。週間天気予報を見て判っていたことですが・・・。ただ、午後からは雨もあがるようなので、思い切って出発を大幅に遅らせてみました。
5:30起床、8:15出発。 普段は、こんな遅い時間に出発しないのですが。
天候が回復するまでは、恒例の巡礼を。
まずは、第四十一番札所 「龍光寺」。
「あれ? 何で鳥居が?」
って、思いますよね。ここは神仏が同居しているお寺さんです。中央に見えるのは稲荷神社なのですが、元々ここが龍光寺の本殿だった場所です。現在は、神仏分離で向かって左側に龍光寺の本殿があります。
続いて、第四十二番札所 「仏木寺(ぶつもくじ)」。
ここの山門はかなり新しいです。これから先、年月を重ねれば味わいが出てくるでしょう。
もういっちょ、第四十三番札所 「明石寺」。
ここで八十八ヶ所巡礼はほぼ半分ですが、札所が点在しているのはここまで、ここから先の後半戦は松山近辺と琴平から高松近辺にお寺さんが密集している多いため、ひたすら打ち続ける旅になります。
今回のロングツーリングで巡礼したお寺さんはこれが最後です。
これまでに回ったお寺さんはこんな感じ、オレンジ色が巡礼済みです。
計22ヶ所なのでちょうど1/4、まだまだ先は長いな・・・。
香川西部の67番~78番が全部巡礼済みになっているのは、3年前のツーリング時に大雨で小豆島上陸を断念した代わりにお寺さんを回り続けたからです。
天候が回復したところで、今日の目的地「佐田岬」へ向かいます。
佐田岬は、四国の西の端に突き出た岬です。日本地図をじっくり見たことがある人なら、愛媛県にある細長~い半島に見覚えがあると思います。あの先端です。
国道197号線でいざ佐多岬へ!
と思ったらコレですよ・・・。
土砂降り!!
佐多岬半島に入り、通称「佐田岬メロディーライン」こと国道197号線で標高が若干上がった途端に大粒の雨と霧に見舞われました。
道の駅 瀬戸農業公園に避難してしばらく様子を見たのですが、回復する気配が無いので意を決してそのまま走り続けることにしました。
標高が下がると小雨状態になり、佐田岬駐車場まで辿り着いた時にはほとんど雨も止みました。
観光客は少ないですが、先着していたバイクが 1台、後から 3台ほど来ました。やっぱりこういうところへ来るのはドライバーよりライダーの方が多いですね。後から入ってきた川越ナンバーのCBRに乗っていたライダーさんと少しだけ話をしました。
駐車場から先は灯台まで続く遊歩道があります。
多少歩きますが、それでもトドヶ崎に比べれば全然短いです。
雨上がりの佐田岬、海が綺麗です。
特に浅瀬は、海の色が鮮やかですね。
しばらく歩くと佐田岬灯台が見えてきました。
ここが四国最西端 「佐田岬」です。
これで四国の最東端、最南端、最西端を踏覇。
海の先には、大分県の佐賀関半島が見えます。
どうやら九州側も天気は悪そうですね。上空は雲に覆われていました。
さて、この佐田岬の歩道ですが、
愛媛県道256号線だったりします。
歩道に県道ナンバーが付いている辺りは、階段国道に似てますね。
セロテープか何かで留めているだけの簡素な標識ですが・・・。
佐田岬半島を走り、三崎まで戻ってきました。
ここ三崎港には、国道九四フェリーのターミナルがあります。
三崎港と大分県の佐賀関港を1時間10分で結ぶフェリーです。
ただし、バイクは予約不可能で、しかも先着 8台しか乗船できないので繁盛期は注意が必要です。この時間もすでに 6台のバイクが乗船待ちをしていました。
私は八幡浜から別府までフェリーで渡ったことがありますが、どっちが良いのかな? ちなみに八幡浜→別府は 2時間50分かかります。
この航路には 3隻のフェリーが就航していますが、この時間は「シャトル豊予」が着岸してきました。
短距離航路なのでフェリーも小型ですね。大間航路のばあゆと同じぐらいのサイズかな?
三崎港の隣の店でこの辺りの名物「ジャコ天」とジャコカツとサザエ御飯を食べました。
揚げたてのジャコカツが美味しかったです。
天気が良ければ帰り道は国道197号線ではなく海岸線沿いの県道255号線を走りたかったのですが、天候がいまいちなので素直に国道を使って保内まで戻りました。
ここから国道378号線で伊予灘沿いに北上します。
宇和島、八幡浜方面から松山へと向かうメイン道路です。
この辺りの海は、瀬戸内海です。
砂浜もかなり広いですね。
瀬戸内海を挟んで反対側に見えるのは、山口県の屋代島です。屋代島は 3年前に走ったことがありますが、お勧めのツーリングルートです。
今日は雨上がりだけあって、島の上空には厚い雲が漂っています。あの下も天気が悪そうだな・・・。
国道378号線は、松山の近くまでずっとシーサイドラインが続いています。交通量は多いですが、車は流れているので良いペースで走れます。
ここはもうちょっと天気が良い日に走ってみたかったな。
松山市街に入ると伊予鉄道の路面電車が走っています。
←はモハ2000形、↓はモハ50形です。レトロな良い車両です。走行音も大きくどこか懐かしさを感じます。
しかし、伊予鉄道も最近は新型車両が増えてきました。後ろを走っている白と緑の車両が2002年以降に導入されたモハ2100形です。できればこの古い車両を長く残して欲しいです。やっぱり松山市内にはオレンジ色の路面電車の方が似合っています。
こういう景色も段々貴重になってきましたね。
富山のようなライトウェイ型の路面電車もそれはそれで便利なのですが、時代を感じさせるこんな景色も残して欲しいです。
道後温泉駅には、坊っちゃん列車が止まっています。
残念ながら今日は運行していません。
松山と言えば、「道後温泉」。
今日も大勢の観光客で賑わっていました。この建物の造りはやっぱり良いですね。昭和の温泉宿と言えばこんな感じをイメージする人も多いでしょう。
六時屋の伊予柑ソフトクリームです。
11年前と同じ場所で同じソフトクリームを食べています。 変わらないって素晴らしい。ソフトの巻き方がややいびつですが、そこは店のおばあちゃんが作ったソフトなのでご愛敬、ということで。
今日の夕飯は、五志喜の「鯛めし御前」です。
これで昨日の昼、夜、今日の夜と鯛めし三連ちゃん! 鯛めし以外にもジャコカツなど地の物が揃ってます。
ここの鯛めしは、鯛の切り身を乗せてからとろろを溶いた出し汁と薬味をかけて食べます。
美味しい!!
今日は出発が遅かったので、走行距離が214.9kmとこれまでになく短いです。こんな日もあります。本当は天気が良ければ宇和島から海岸線沿いに八幡浜まで走るつもりでした。佐田岬からの帰り道に海沿いを走れなかった影響も大きいかな。
22:30就寝。
6日目:四国を横断!
4:30、今日も目覚ましが鳴る前に自然覚醒。
昨晩の雨で路面は濡れていますが、走っていないと雨が降っていることに気が付かない程度の小雨です。
ちなみに昨日泊まったここ「えひめ共済会館」も 1泊 3,500円とお勧めの安宿です。立地も松山城の近くなので悪くないです。バイクも屋根の下に停められます。
今日はここ松山から東へ向かい、香川県の高松まで走ります。
まずは、国道33号線で三坂峠を越え。予想通り、ここも濃霧です。
国道33号線は 2ヶ月前の 3月17日に三坂峠をパスするバイパスが開通しているのですが、あえてこっちの峠越えルートを選択しました。もちろん、他の車は全部バイパスを走っているので、対向車も全く走ってきません。
地元車じゃないしせっかくロングツーリングに来ているんだから、普通に走ったって面白くないしね。遠回りするのも楽しみのひとつですよ。
愛媛県道12号線でさらに東へ走ります。
この辺りから徐々に渓谷らしい景色になってきます。
「面河渓」の入り口まで来ました。
道もかなり細くなってきました。
面河渓の周辺は、こんな感じの美しい渓谷が見られます。
こういう独特の景色は絵になりますね。
渓谷に沿って流れる川も少し変わった景色を見せてくれます。
川底は普通砂利ですが、ここは石畳のような地面の上を川が流れています。川が浅い分、川底がはっきりとわかるので綺麗に見えます。
愛媛県道12号線へ戻りさらに東へ。
久しぶりに猪注意の道路標識に遭遇。
高知と愛媛の県境まできました。岩黒山の麓で標高は1,500mです。
あ~、また濃霧・・・。
これで何度目だ?
今回のツーリングはこんな場面が多いです。決して悪い天気ばかりではないのに、場所によって急激に変化する天候に振り回されています。
ロングツーリングではよくあることですが。特にゴールデンウィークのツーリングではどうしても雨の日が避けられないですね。これまでのロングツーリングで最も天気が良かったのは、2004年夏の北海道ツーリングで仙台港から東京へ戻る最終日を除いた10日間は全く雨に降られなかったのが最長記録です。
本当はよさこい峠から林道を使って寒風山周りに走る予定だったのですが、ここよりさらに標高が高くなっても、この天候では綺麗な景色は見られないと判断。
やむを得ず迂回ルートである高知県道40号線を使って長沢ダム方面へ下ることにしました。予定していたルートよりやや南側のルートを走ります。
標高が下がると青空も見えてきました。
雨あがりの緑は美しいです。
空気が澄んで気持ちよいですね。
この辺りの沢も岩が多く渓谷らしい景色です。
ただし、道路の両脇には木々が生い茂っている場所が多いので、渓谷を眺めながら走るのは難しいかな。
連日のように雨の中を走り続けてきたので、ZZR400は泥だらけになっていました。カウルの内側やフレームの上には、細かい砂利やら泥やらいろいろ詰まっています・・・・。
高知県道17号線まで来るとさらに天候も回復して雲の切れ間が増えてきました。
時よりバイクを停めて渓谷を眺めながらマイペースで走り続けます。こういうところを走るときは急がないのが吉。
「早明浦ダム」まで走ってきました。
このダムの名前はニュースでもよく取り上げられるので有名ですね。夏場に雨の降らない日が続くと、いつも渇水情報でここ早明浦ダムがニュースに取り上げられています。
ダム自体はそれほど大きくないように見えますが、名が知れたダムだけあって観光客の数は結構多いです。
高知県から再び徳島県に入り「祖谷渓」へ来ました。
祖谷渓で一番の観光名所は、ここ「かずら橋」です。
うわ~、なんだこの長蛇の列は?
ゴールデンウィークとは言え、人が多すぎです。
最後尾看板・・・・こんなところにはふさわしくない!
さすがにこの長蛇の列に並んでまで橋を渡ろうとは思わなかったので、あきらめました。
かずら橋は、こんな橋です。これは渡るよりこっちから見た方が綺麗ですね。橋の上も混雑しています。
ちなみに揺れるだけなら、寸又峡の吊り橋も結構揺れますよ。
ん? 季節限定「さくらソフトクリーム」桜葉入り?
これは食べてみるしかないでしょう。
さくらソフトクリーム(桜葉入り)は、こんな感じでした。
味は、かしわ餅を思い起こさせるような甘さと香りでした。この手のソフトクリームは失敗するパターンかと思いきや、意外と美味しかったです。
ちなみにただのさくらソフトクリームは、以前に中央道の辰野PAでも食べています。( リスト を作っておくとこういう時にすぐに思い出せるのです)
徳島県道32号線で祖谷渓を北へ向かって走ります。
ここから先は道もかなり細くなります。しかも一方通行ではないため、至る所で車がすれ違えず渋滞が発生していました。
土日にここを一方通行にしないのは、大きな間違いじゃないかな?
山梨の昇仙峡などが良い例なのですが、普通はこういう細い道は土日だけ一方通行にして渋滞を回避するものですよね。
ところどころで眺めの良いところがあります。
祖谷渓の美しい渓谷が見られます。
祖谷渓名物の小便小僧です。
立っているところが凄い・・・。
下は深い谷になっています。
よく見ると何故かお賽銭がバラ巻かれているのですが、
どうやって乗せたんだ!?
後ろの手はまだ判るのですが、あそこの上にもお賽銭が・・・。頭の上にもお賽銭が乗っていました。
どうやら勇者がいるようです。私はとてもそこへ踏み出す勇気は無いです。
祖谷渓から国道32号線を使って、高松市内へ入りました。
夕食はもちろん讃岐うどん。ただ、高松に着いた時間が遅く閉店間際だったので釜揚げは終わっていました。湯溜めにしようかなと思ったのですが、お腹が空いていたので、肉ぶっかけうどんにしました。
腹が満たされたところで、そのままホテルへ直行。
18:30到着、21:30就寝。