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2008/08/31 作成

タイトル

5日目:津軽半島の先端へ

地図

2008年 8月13日(水)晴れ

青森 → 盛岡 344.0km

グリーンパークホテル

朝 7:00、ホテルの駐車場まで戻るとバイクが 4台ほど停まっていました。ここまでのホテルでは、自分以外にバイクで宿泊している人はいなかったのですが、ここにきてライダーが増えてきました。

やっぱり目指す先は同じでしょうか?

青森県の二端

青森県は、東に下北半島、西に津軽半島があります。下北半島の先端「大間崎」は4年前に走っている為、今回は津軽半島の先端「竜飛崎」を目指します。

東京からひたすら北上してきましたが、竜飛崎が最終目的地です。

国道4号線

青森駅前、最長国道4号線の終点です。

日本橋から739km、ひたすら4号線を北上するここにたどり着きます。

「国道4号全線走破ツーリング」なんていうのも楽しそうですね。

4号線の終点から先は、国道7号線になり秋田、新潟へと続いています

国道280号線

青森市街から国道280号線に入りさらに北上。

やがて標識にも「竜飛」の文字が、しかも白抜き!

こういう標識を見ると、俄然気合いが入ります。ロングツーリングをしていると、段々目的地が近づいてきた時のわくわくドキドキ感がたまらなく心地よいのですよ~。

国道280号線
高野崎

途中、寄り道をしながら竜飛崎へ向かって走ります。

まずは、「高野崎」へ。灯台の先に荒々しい崖があり、その先に津軽海峡が広がっています。この海の向こうが北海道。天気次第では津軽海峡越しに北海道が見えるそうですが、今日は水平線上に霞がかかっていた為、北海道は見えませんでした。大間崎を目指して下北半島を走っていた時は、はっきりと北海度の大地が見えたんですけどね。

青函トンネル本州側入り口

今別町までくると小高い丘にトンネルの入り口があります。

もうわかるとは思いますが、

青函トンネル本州側入り口

「青函随道」、青函トンネルの本州側の入り口です。「せいかんずいどう」は青函トンネルの正式名称です。トンネルの左下にもしっかりと「青函」の標識がありました。

全長53.85km、いまでも世界最長を誇る海底トンネルです。

ちなみに今別町のホームページで調べたらこの青函随道の文字は、当時の首相、中曽根康弘首相が書いたそうです。

私はまだここを電車で通過したことはありませんが、いつか寝台特急「カシオペア」か「北斗星」で北海道へ行ってみたいですね。いつもバイクで上陸しているので、たまには鉄道で北海道へ行くの楽しそうです。

青函トンネル本州側入り口

9:35、定刻通り、青森発 函館行 白鳥45号(4045M)が警笛を鳴らしながら青函トンネルの中へと吸い込まれていきました。

青森~函館の所要時間はわずか 1時間52分ですから、やっぱり便利ですね。

2015年開業予定の北海道新幹線も楽しみです。

津軽線 三厩駅

青函トンネルを抜け函館へと通じる「JR津軽海峡線」。それと平行して走っているのが「JR津軽線」です。

津軽線の終点がここ「三厩駅(みんまや)」です。駅舎の看板には、「津軽半島最北端の駅」と書かれていました。いちおうホームは島式二線でしたが、いたってシンプルな駅。その先には引き込み線と車止めが。

最果ての雰囲気が漂う良い感じの駅です。やっぱり、終着駅って良いですよね。「終着駅」という言葉の響きにも惹かれます。

ちなみに本当の終着駅、つまり線区の終わりではなく、その駅で線路(路線)が途切れている終着駅は、この三厩駅を含めてJRで計59駅ほどあるそうです(このような路線を「盲腸線」と言うらしい)。

津軽線 三厩駅津軽線 三厩駅
国道339号線

三厩を抜けると国道は280号線からいよいよ339号線になります。雑学の豊富な人ならもう気が付いているとは思いますが、まだ普通に走ることができますよ、今はまだ・・・。

竜飛崎まで残り 6km!

小さな漁村を抜けるシーサイドラインが続きます。

竜飛崎

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 ごらんあれが 竜飛岬 北のはずれと
 見知らぬ人が指をさす
 息でくもる 窓のガラス ふいてみたけど
 はるかにかすみ 見えるだけ
 さよならあなた 私は帰ります
 風の音が 胸をゆする 泣けとばかりに
 あぁ 津軽海峡 冬景色
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やっとたどり着きました、竜飛崎です。津軽海峡冬景色の二番の歌詞に出てくる岬ですが、一番の歌詞が有名すぎるだけに二番は知らない人も多いでしょうね。

竜飛崎

竜飛崎の駐車場には多くのライダーが集まっていました。ここへくるまでほとんどバイクとは合わなかったのに、不思議なものです。ライダーは先端まで走るのが好きですね~。

景色はやっぱり綺麗です。津軽海峡ももちろん綺麗ですが、竜飛岬から振り返って津軽半島を眺めると、小高い山が幾重にも連なっているのが見えるので、先端まで走って来たんだ、と実感します。

ちなみに竜飛崎は、「竜」と「龍」、「崎」と「岬」と「埼」の組み合わせで竜飛岬、竜飛埼、龍飛崎、龍飛岬、龍飛埼、などいろんな表記がありますね。近くに店に張ってあった張り紙には、陸上の地図上では「竜」ですが、海図では「龍」が使われていると書かれていました。

竜飛崎竜飛崎
竜飛崎ラーメン

竜飛崎の食堂で「竜飛崎ラーメン」を注文してみました。

出てきたのは、カニとホタテとつぶ貝がのったラーメン。カニとホタテはよいとして、つぶ貝ですか・・・。いや、貝は嫌いではないし、むしろ好きな方ですが、こういう形で出てくるとは(笑)

値段を考えるとこんなもんですかね。

階段国道こと国道339号線

さて、三厩からここまで走ってきた国道339号線ですが、ここ竜飛崎で途切れています。

いや、正確には途切れていないのですが・・・・・・途切れています。

最近はテレビのバラエティ番組などでも何度か取り上げられているのでご存じの方も多いと思いますが、ここが名物「階段国道」です。

階段、つまり歩道なのですが、扱いは国道です。

もちろんバイクでは走れないので、ここから徒歩で国道を歩いてみます。

階段国道こと国道339号線階段国道こと国道339号線
ここから階段国道を下っていきます。どう見ても普通の歩道。でも国道です。いちおう二車線だね(笑)
階段国道こと国道339号線階段国道こと国道339号線
タイトできつい勾配の連続カーブ。全長388.2m、362段、標高差約70m
階段国道こと国道339号線階段国道こと国道339号線
民家の軒先を通過。いきなりおばさんが国道に飛び出してきそうです。坂の下まで降りてきました、国道339号線はここから再び車道に。
階段国道こと国道339号線階段国道こと国道339号線
地図で見ると分かりやすいですね。あぁ・・・、ココを登って戻るのか・・・・、判ってはいたけどさ・・・。
青函トンネル記念館

竜飛崎のすぐ近くに「青函トンネル記念館」があります。

ここには青函トンネル竜飛斜坑線があり体験坑道まで降りることができるのですが、調べたら片道 8分、所要時間45分。

今日は何の準備もしてこなかったので地下へ降りるのはあきらめました。私は極度な乗り物酔いなので、酔い止めが必須なのです。今回はフェリーにも乗らないので薬は用意していませんでした。

眺瞰台

北上はここで終わり、ここから東北地方を南へ向かって走ります。

竜飛岬から日本海側を少し下ったところに「眺瞰台」があります。

ここから日本海沿いに津軽半島を下るのですが、途中快適なシーサイドラインがあります。距離は少し短めですが。


【後日談】
以前にゲストブックにも書き込みされたみやっちさんも、このお盆に青森を走っていることは知っていたのですが、残念ながら竜飛崎の到着が一日違いのニアミスで出会えませんでしたね。
お互いバンダナを付けて走っているので、会えばすぐに判るとは思うんですけどね。

浪岡IC

五所川原を越え浪岡まできたところで、ここからいっきにペースアップ。東北自動車道を使って、南へ走ること170km、「盛岡」まできました。

しかし、暑い!!

電光掲示板に表示された気温は、なんと36℃!! 途中、花輪SAでオフ車に乗ったおっちゃんライダーと、暑すぎるね~、なんて話をしてました。おっちゃんは、北海道からの帰り道だそうで、いっそう暑さがこたえているようでした。今年も道東はかなり涼しいみたいですね。

そういえば途中で「花巻→柴波 火災通行止め」なんて表示がありましたが、今回のルート外で良かったです。しかし、火災って・・・・・・・くれぐれも安全運転で行きましょう!

冷麺

盛岡にきたらやっぱりこれでしょう、「冷麺」です。

ここ盛楼閣は、特辛・辛口・中辛・ちょい辛・普通・ひかえめ・辛み別の7段階から選べます。私は、上から3番目の中辛を選択してみました。確かにキムチを溶くと辛くなりますが、それでもまだまだいけるレベルです。辛いのが好きなら特辛でも問題なしかな?

麺は、冷麺特有の太くて腰のある堅い麺ですが、のどごしが良いですね。辛みもきいて夏向きです。

盛岡駅

ホテルにチェックインしてから、ふらふらと散歩がてらに盛岡駅まできました。

で、・・・・・

銀河鉄道のりば

心ときめく看板を発見!!!

鉄郎・・・・999に乗りなさい・・・・・・・・・・・・

いわて銀河鉄道

鉄っちゃんなら知っているとは思いますが、正体は「いわて銀河鉄道」です。

ここ盛岡~八戸間は、元々JRの路線だったのですが、東北新幹線が盛岡駅から八戸駅まで延長されたことに伴い、第三セクタ化されました。いまでも駅舎や車両など至る所にJR当時の面影が残っています。

IGRは、Iwate Galaxy Railwaysの略です。

こういうストレートなネーミングをつけてしまうところが良いですね!

北海道のふるさと銀河線こと「ちほく高原鉄道」が廃線になってしまったいま、IGRに期待です。ちほくのように999のラッピング車両とか走らせて欲しいですね。

盛岡駅0番ホーム

999の始発駅地球は99番線でしたが、ここ盛岡駅は0番線でした。

0番ホームって調べてみると全国にけっこうな数がありますね。

6日目:中尊寺こんちくしょう

地図

2008年 8月14日(木)雨 のち 曇り

盛岡 → 酒田 286.2km

盛岡市内

6日目、出発をしてから5分と経たないうちに、いきなり雨に見舞われました。すぐに路肩にバイクを停めると、レイン装備に。

東京を出発する前から、週間天気予報でお盆後半は天候が悪化すると知っていたので、今回は行程もそれなりに考えて、前半でいっきに青森まで行くように組んでいました。そして、予報通りの雨・・・。

平泉前沢IC

今日も高速を使ってショートカットします。

盛岡ICから再び東北自動車道に乗り南へ80km、「平泉前沢IC」まできました。途中かなり激しい雨が降っており、高速は 80km規制でした。

大雨が降っているときは、水たまりができやすい一般道より、むしろ水はけが良い高速の方がバイクにとっては楽ですね。

平泉(中尊寺)

平泉の中心は、やっぱり中尊寺ですね。

月見坂から境内に入り奥へと向かいます。

中尊寺は天台宗なので、総本山は比叡山延暦寺です。延暦寺は5年前に訪れています。

平泉(中尊寺)平泉(中尊寺)
高く生い茂る木々を抜ける月見坂、良い雰囲気です。中尊寺の本堂、意外に簡素な作りですね。
平泉(中尊寺)平泉(中尊寺)
金色堂の旧覆堂です。中は意外なほど狭いです。峯薬師堂、薬王寺の旧本堂です。
平泉(中尊寺)

どうしても一度中尊寺を訪れて見たかった理由があります。

小学生の頃、社会で歴史上の人物や建造物を暗記する時にゴロ合わせで覚えたのですが、「中尊寺金色堂」を覚えるのに「中尊寺こんちくしょう」と覚えました(笑)

これがものすご~い印象的だった為、いまだにしっかりと記憶しています。あの頃から、一度「こんちくしょう」を見てみたい、と思っていましたが、やっと実現しました。

残念ながら金色堂は撮影禁止の為、写真がありませんが、その名の通り全面金色でものすごいきらびやかでした。さすがだぜ、こんちくしょう!!

【後日談】

なんと、相互リンクしている Waypoint のnakaさんも、前日の13日に中尊寺を訪れていたそうです。しかも宮古通過も1日違い! これは本当にミラクルが起きそうな気がしてきました。

泉そば「泉屋」

平泉駅前まで戻ってきたところで昼食です。平泉には、泉そば「泉屋」という蕎麦処があると聞いていたので早速行ってみました。

泉そばを注文すると、まずそば菓子とそば茶が出てきます。そばができあがるまでそば菓子を頂きながら待ちます。そば菓子は、一皿に3つものっていました。これを全部食べたらそれだけでけっこうお腹が張りそうな気がするので一つだけ頂きました。

泉そば「泉屋」

続いて出てきたお盆の上には、そばの刺身、そばのゴマ和え、そば、蕎麦のフルコースですね。

中でもゴマ和えが美味しかったです。そばにこんな食べ方があるとは、新鮮でした。

最後にそば湯を頂き、満足^2。

お札とお守り

駐車場で身支度をしていると、泉そばの店主さんからお札を頂きました。無事故を祈願して 6月15日(むじこ)にお参りしたものだそうです(写真一番左)。なかなか考えてますね。免許証と共にパスケースに入れておきたいと思います。

ちなみに、真ん中は今回中尊寺で買った交通安全のお守り。普段は、右側のサイズのお守りをパスケースに入れています。本当はこのサイズのお守りが免許証といっしょに携帯するのに便利なのですが、なかなか売っていないですね。

余談ですが、お守りを買うならやっぱりお寺さんより神社が良いですね。どちらも明らかにバイトさんと判っていても、やっぱり見た目は重要ですよ。

地図

本当は、この後「毛越寺」へ行きたかったのですが、店から出ると雨が強くなっていた為、断念。

今日はここから西へ向かい日本海側の「酒田」まで走る予定の為、この後の天候悪化も考え、少し早めに移動することにしました。

国道 4号線を走行中に、電光表示板で築館から秋田方面へ走る国道398号線が悪天候で通行止めになっているとの情報があった為、このまま古川まで南下してから国道47号線まわりで鳴子、新庄経由で酒田へ向かうことにしました。

最上川

途中、降ったりやんだりの不安定な天気の下を走りながら、西へ向かって走っていると、やがて最上川が見えてきました。

雨もやんで最上川のおだやかな流れを眺めることができました。

が、この後、天気が急変!!

酒田まで残り50kmと言うところで、とんでもない大雨に遭いました。路面は、水たまりどころか完全に水びたし。前走車の後輪からものすごい水しぶきを上げて走ってます。結局、この大雨は酒田市街に入るまで続きました。

山居倉庫

酒田市内にはいると一転して雨があがり、今度はこれまでの大雨が嘘のように、上空には晴れ間まで見え始めました。なんて気まぐれな天気なんだ・・・。

酒田には、「山居倉庫」という米穀倉庫があります。

軒を連ねる土蔵造りの倉庫の姿は、時代を感じさせますね。

山居倉庫山居倉庫
寿司屋

夕飯は、某寿司屋へ来ました。

前評判では、地元のネタの寿司が味わえる店と聞いていたのですが・・・。確かに見慣れないネタも多く地元ネタの寿司を味わえたのですが、う~ん・・・。

旅行雑誌に掲載されている店が必ずしも良い店とは限らないですね。北海道の某店で詳しい話を聞いたことがあるのですが、旅行雑誌に掲載されている店は、ほとんど「店側」が「雑誌側」に掲載料を払っているそうです。ある店では、1記事で 30万円払ったと聞きました。

もちろん雑誌に掲載されている店は、美味しい店の確率が高いですが、やっぱり最後は自分の足で美味い店を探すしかないですね。

夕暮れの山居倉庫

今日の宿は山居倉庫の目の前。

部屋の窓から倉庫を眺めることができました。雨上がりの西の空は、怪しげな夕焼けでした。それにしても今日は天気に振り回された一日だったな・・・。

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