2009/06/07 作成
4日目:天草へ渡れ!
4:20起床、外はまだ暗闇の中です。
それでもさすが 5月、出発する頃にはすっかり明るくなりました。今日から本格的にゴールデンウィークも始まる為、どこも観光客が増えそうな予感がします。渋滞が心配です。5:25出発。
夜明けの東シナ海を見ながら国道 3号線を北上します。
国道 3号線は、北九州と鹿児島を結ぶ九州の幹線道路で交通量も多いです。今日は早朝ということもあり車の数も少なく快調に走れています。この辺りは景色も良いですね。5月上旬でも早朝はかなり涼しいです。
川内から30km、阿久根市まで来たところで国道389号線に入り、「長島」へ渡ります。
段々、ローカルな雰囲気が漂ってきました。果てへ向かって走っているという実感が沸きますね。こういう雰囲気のところは大好きです。左手に海を見ながらひた走ります。
国道389号線の先端まで走ったところに、「倉之元港」があります。ここは、長島海峡横断国道フェリーこと三和商船(三和フェリー)の港です。ここから 7:20発の始発フェリーで「天草」に渡ります。「国道フェリー」の名の通り、鹿児島側の国道389号線はここで途切れていますが、フェリーで渡った天草側に国道389号線が続いています。海上ルートを含む国道は幾つかありますが、この国道389号線は、全線の中に3カ所も海上ルートが含まれている珍しい国道です。
6:40の時点で既に車が 4台、トラックが 2台停まっていました。出航待ちをしている間に車の数も増えて、バイクも 2台来ました。1台は、横浜ナンバーの隼、もう一台は福岡ナンバーのTDM900でした。後から、TDM900のライダーさんから聞いた話では、隼のライダーさんはここまで自走で来たのですが、初日には横浜から広島まで800km走ったそうです。強者だな~。
07:05、湾内に「第二天長丸」が来ました。出航まで後 15分、ずいぶんと余裕をもった登場です。
このフェリーは、少し特殊な形をしてます。船体の左と右が全く同じ形の線対称になっている「両頭型フェリー」です。操舵室も両側に1つずつ計2つある為、このフェリーは湾内で180度回頭せずに、2つの港を往復することができます。
7:08 着岸、7:12 下船終了/乗船開始、出航まで残り 8分・・・間に合うのか?
短距離フェリーなのでバイクは車止めのみで固定します。バイク 3台が乗船したところで車とトラックが次々と乗船、かなりスムーズな作業です。このフェリーは、スタッフさんの手際がよいです。
就航から16年経過している割には船体も綺麗です。船内も綺麗でした。
7:20定刻通り倉之元港を出港。着岸からわずか12分、待ち時間もほとんど無く、これは良い航路です。フェリーを使うとどうしても時間ロスが気になりますが、これぐらいスムーズだと嬉しいです。
出航からわずか28分で天草の牛深港へ到着。あっというまの船旅でした。天草は東側の「上島」と西側に「下島」に分かれていますが、ここ牛深は下島の南端に位置します。
天草に上陸したところで、国道266号線で北に向かいます。
牛深港を出るとすぐに左手に「早浦」が見えてきますが、なかなか綺麗な入り江です。
天気も快晴! 今日は良いツーリングになりそうな予感がします。
天草と言えば、長崎、平戸、島原と並ぶキリスト教の布教の地。
ここ天草には2つの有名な教会がありますが、1つめがココ「崎津天主堂」です。この辺りは、小さな漁村なのですが、その中にそびえ立つ教会が異色を放っています。
礼拝堂の中は、一部が畳敷きになっていました。そんなところがいかにも日本の教会っぽいです。
崎津天主堂のすぐ裏手に丘があります。かなり急な斜面で丘の上まで続く石段は 500段!
展望台からは、こんな感じで崎津天主堂を見下ろすことができます。やっぱり目立っていますね。
せっかく高いところから写真を撮ったので加工してみました。
ティルトシフトレンズって知っていますか? 私は高校時代の友人からこのレンズの存在を教えてもらったのですが、かなり特殊なレンズで被写界深度を変えることでミニチュアのジオラマっぽい写真を撮ることができます。
しかし、このレンズは値段が高くとても買うことはできないので、それと同じエフェクト効果を得られる写真加工サイトを見つけてきました。
実際に加工した写真が ← になります。かなり雰囲気が変わりますよね。ティルトシフトの話は、別ページ にまとめています。
牛深まで同じフェリーに乗っていたTDM900乗りのライダーさんが同じルートを走っていたので、雑談後に名刺交換させて頂きました。
開聞岳のところで紹介させて頂きました、周遊道路のツーレポを掲載しているサイト「禄太郎庵」の管理人、禄太郎さんです。これは良い名刺です。ツーリングに行くといろんなライダーさんと話をしますが、名刺を持っているライダーさんは意外と少ないですね。
ちなみに私が持ち歩いている名刺はコレ(↓)です。この名刺が三代目です。富士山をバックに撮った写真なのですが、以前、北海道ツーリング中にあるライダーさんにこの名刺を渡したら、静岡在住だったというボケをかましたこともありますが(笑)
天草にあるもうひとつの有名な教会がココ「大江天主堂」です。
崎津天主堂とは違って大江天主堂は丘の上に建っています。真っ白な教会です。礼拝堂の中には、牧師の人形に並んで武士の姿をした人形がありました。そんなところがいかにも日本の教会っぽいです。
国道389号線で天草の西側を海沿いに北上します。
この辺りは天草灘の海が綺麗です。距離的にはやや短いのですが快走路です。時より海側に降りてぼ~っと海を眺めていました。
下島の北西の端には、「富岡海中公園」があります。
海中公園と言っても施設があるわけではなく、普通の公園です。海の先には長崎半島が見えます。意外と近いですね。距離的には都内から見た房総半島と同じぐらいかな?
富岡から10kmほど東に走ったところに「通詞島」という全長がわずか 1kmちょいしかない小さな島があります。
この島で見つけたのが鯉のぼり、ならぬ、イルカのぼり! 通詞島はイルカウォッチングで有名な観光地なのですが、鯉のぼりまでイルカとは。
下島から上島へ移動したところで昼食。
河内の河内定食です。お刺身、カワハギの煮付け、タコの酢の物など海鮮メインの定食でした。
道の駅有明までこのツーリング三本目のソフトクリーム、「でこぽんソフト」です。
無添加、無着色なので見た目は真っ白、一見するとバニラソフトのようですが、味はでこぽん。酸味は少なく、ほのかにかおる程度でした。今回は、柑橘系のソフトクリームが多いな。
今日は暑いのでソフトクリームが美味い!
ぐるっと時計回りに天草を半周したところで、「天草五橋」渡り熊本を目指します。
天草はどこも海が綺麗ですね。牛深から島を半周して150km、一周すると1日コースです。天草からフェリーで長崎や島原へ渡るのも面白そうです。今日はゴールデンウィークの為、天草の道路はそこそこの交通量がありました。
天草から三角に入ってすぐのところに、「三角西港」があります。ここは古い港なのですが、近くに「浦島屋」という古い建物が残っていました。中は喫茶店に改装されていますが、外から見るとなかなか良い感じの建物です。
鹿児島に続き、熊本も路面電車が走っています。
最近はエコブームの影響で路面電車が見直されているそうです。トラムという呼び名も定着してきましたね。是非、都内にもトラムを走らせて欲しいですが、鉄道網が整備されすぎているから無理かな? 新交通システムも良いのですが、やっぱり路面電車がいいな。
熊本市街にそびえ立つ「熊本城」です。
残念ながら今回も18:00の閉門時間に間に合いませんでした。仕事の出張も含めて熊本には何度も訪れているのですが、未だに1回も熊本城に登ったことがありせん。次回こそは!
「太平燕」って知っていますか? 「タイピーエン」と読みます。
熊本名物と言えばやっぱり、馬刺、からしレンコン、芋焼酎が有名ですが、最近この太平燕が密かに注目されているそうです。私はつい最近まで知りませんでした。 太平燕は、春雨スープなので元々スープ料理だそうですが、一見すると麺料理のようです。
←は、中華園で食べた太平燕セットです。中華料理店で食べる杏仁豆腐ってシンプルなのに何でこんなに美味しいんだろう?
今日のホテルは、東急インです。
東急ホテルと言うと高いというブランドイメージがありますが、今回はリニューアルオープン一周年記念のスペシャルプライスと言うことで 4,100円でした。このクラスでこの立地条件でこの価格は、めっちゃ割安です!
このホテルは、市街地のド真ん中にありますが、立体駐車場(2F)の空きスペースにバイクを 3~4台停めることができます。予約時にホテルスタッフに連絡しておけばOKです。
21:30就寝。