2015/05/20 作成、2020/02/13 更新
13日目:日本列島縦断完走!!
途中、「下サロベツ原野」を横断します。
ビジターセンターの前にある展望台からサロベツ原野を眺めてみましたが、やっぱりここも緑が少ないですね。辺り一面茶色の湿地帯が広がっていました。訪れる観光客もいません。季節はもう春ですが、道北に本格的な春が到来するには、まだ時間がかかりそうです。
ちなみに、左下の写真が展望台からの景色ですが、2001年の夏に訪れた時は、こんなに綺麗でした。
オロロンラインは、天塩から道道106号線になります。ここから先がオロロンラインで最も美しく快適な道なのですが、やっぱりこの時期は荒涼としていますね。でも、反対にこの時期は交通量がほとんど無し。真夏は大勢のライダーが行き交うこの道も、今はほとんど他のライダーと出会いません。この時期ならでは静かなオロロンラインを満喫できます。これもありですよ。
稚内駅の駅舎が新築されたと聞いて再び訪れました。あれ~? なんかもの凄い綺麗になってしまいましたね。逆に違和感があります。
肝心の「最北端の線路」の標識もガラス窓の向こう側に移設されてしまいました。この新駅舎は、古い駅舎よりも南側に新築された為、元々駅舎があった場所はコンクリートで舗装された上に車止めが設置されていました。う~ん、昔の駅舎の方が趣があって良かったのに、残念です。これでは「最北端まで来た!」という醍醐味が薄れてしまいますね。
宗谷岬に辿り着いたのはこれが 2回目ですが、いつの間にか「日本最北端の地」の石碑の下に「The Northermost Point in Japan」という英語の一文が追加されていました。
それ以外は、大きく変わっていないかな?
日本列島縦断ツーリングルートを図にまとめました。
佐多岬を出発してから11日経過していますが、初日の午前中は佐多岬までの移動に要しているため、実質は10日間です。距離は、3,322.3km。最短距離で約2,785kmだから、ほぼ予想通りの結果です。
今回は、330km/日と余裕を持ったルートを選択しましたが、体力があれば、あと 1~2日は短縮できると思います。さすがに 7日間で走破するのは厳しいので、8~10日間と言ったところではないでしょうか。
宗谷岬の店で「蟹いくら丼」を注文。
いや~、日本列島縦断を達成したあとだけに、いつもより一層、美味しく頂くことができました。それにしても、このツーリングで何杯海鮮丼を食べたんだろう?
宗谷岬にある日本最北端の給油所(出光石油)です。
この出光石油さんで給油すると「日本最北端給油証明書」と記念の貝殻をもらえます。12年前に来たときももらっているので、これで 2個目です。証明書はデザインが変わっていますね。
さて、日本列島縦断ツーリングは無事にゴールを迎えたため、ここから先は東京へ戻るまでのエピローグになります。
もしよろしければ、最後までお付き合いください。
宗谷岬から稚内市内へは戻らず、このまま国道238号線でオホーツク海に沿って走ります。
それにしても風が強い!!
時より突風が吹いて、バイクが路肩や反対車線まで飛ばされそうになります。左の写真に写っているのぼりを見れば、どれだけ強風が吹き荒れているか判りますでしょうか?
あまりにも風が強いのでオホーツク海から内陸側へ移動して早めに南下することにしました。
猿払から道道138号線で沼川まで走り、そこから道道121号線で南へ向かって走ります。この辺りは、北海道らしい丘陵地帯と草原が広がっています。でも、走るならやっぱり夏場ですね。
草むらに何かいる!! と気がついて急ブレーキ。
振り返ると路肩の茂みからキタキツネが飛び出してきました。その後、逃げることも無くじっとこちらを見ていました。あ~、これは誰かエサを与えたことがあるな・・・。あきらかに何かもらえるだろう、という目つきでこっちを見ています。普通のキタキツネなら、道路に飛び出してもすぐに反対側の茂みに隠れて姿が見えなくなるんですけどね。くれぐれも野生動物にはむやみにエサを与えないようにしましょう。
留萌まで戻ってきたところで、「蛇の目寿司」へ来ました。
ここは有名な店なので知っている方も多いかと思います。
「蛇の目スペシャル寿司」です。
蛇の目の特徴はとにかく握り寿司が安いこと。ウニ、イクラ、カニ、アワビ、カズノコ、ヒラメ、トロ、紅トロの握りが入った21貫のセットが2,500円とリーズナブルです。
日本列島縦断ツーリング完走の締めとして、美味しい寿司を堪能しました。
留萌の「黄金岬」で日が沈むまで海を眺めていました。
その名の通り、黄金色に染まった空と白波を立てる日本海の景色が美しいです。
14日目:北から南へ
昨日は、あの強風により北海道各地で黄砂が吹き荒れました。
今朝のニュースでも取り上げられており、視界もかなり悪かったようですね。
ライジャケとパンツも昨日の黄砂のせいで茶色に染まっていました。
これを見れば、どれだけ強風が吹いていたか想像できるかと思います。
バイクもかなり汚れていたので、持参した雑巾で軽く洗車しました
オロロンラインを南へ走り、JR留萌本線の終点「増毛駅」へ来ました。
あ~、ここも同じか・・・。
車止めの周辺には、5年前に来たときには無かったロープが張られていました。いかにも「終着駅」という雰囲気があり好きな駅のひとつだったのですが、これでは台無しですね。多分、入線中に線路に近づいた人がいるんだろうな~。鉄道ファンのみなさん、マナーを守って撮影しましょう。
一方、増毛駅前の旅館「富田屋」の建物はまだそのまま残っていました。このレトロな雰囲気は、いつまでも維持して欲しいですね。
増毛の観光案内所と風待食堂も昔ながらの面影が残っています。
これ以外にも昔ながらの酒造など、増毛には古い建物が今でも多数残っています。
オロロンラインを使って南へ戻ります。
今日は、昨日まで吹き荒れていた強風も止み、鮮やかな日本海を見ることができました。世間ではゴールデンウィークも終わり、オロロンラインを走る車の数も少ないです。
どうせなら、最後は北海道ツーリングでは絶対行かないようなところへ行ってやろう!!
と言うことで、ここへ来ました。
新千歳空港です(笑)
こんなところに来るライダーは、スカイツーリングしている人ぐらいでしょう。スカイツーリングは、ANAが提供しているバイク輸送サービスで、出発時期にもよりますが、羽田発で約12~18万円、伊丹発で約14~17万円もします(ホテル 1泊込み)。「お金はあるけど時間はない」というサラリーマンライダー向きですね。
新千歳空港のバイク駐車スペースも立体駐車場の中にあります。これは成田空港や羽田空港と同じですね。バイクの駐車料金は、100円/時で最大600円/日です。ちなみに帰る時は、事前に管理事務所で精算してからゲートを出ます。
新千歳空港の国内線ターミナルの展望デッキへ来ました。望遠レンズは持参していない為、普通のレンズで撮りました。
今日は、奥のR/W19Lでランディング、手前のR/W19Rをテイクオフに使用していました。羽田空港と違って、ターミナルを挟まずに2つの滑走路が平行しているため、先に19Lにランディングした飛行機が、19Rのテイクオフを待ってから滑走路を横切る、という場面も見られました。
この展望台は、滑走路の北端に位置しているため、ランディング・テイクオフするポイントはかなり遠く、それなりの望遠レンズがないとまともに撮影できません。多分、01L/01Rを使用している場合も同じでしょうね。
反対に良いところですが、新千歳空港の展望デッキは、金網ではなく水平方向にロープだけが張られています。ロープの間から機体にレンズを向けることができるため、撮影はしやすいです。
ちなみに成田空港の展望デッキは、金網のところどころに撮影用の穴が開いているのですが、休日でカメラマンが多いと良い場所はほとんど埋まっています。そんな時は、さくらの丘がお勧めです。
噂には聞いていましたが、新千歳空港の「雪ミクスカイタウン」は凄いですね。
見事なまでに雪ミク一色に染まっていました。北海道とミクのタイアップ効果でまだまだミク人気は衰えを知らないようです。リン、レン、ルカ、メイコ、カイトのボーカロイド達もしっかりと柱に描かれていました。
うちの初代ミクは・・・・最近は全然活動していません。そもそも仕事が忙しくて、打ち込みをする機会がめっきり減ってしまいました。
新千歳空港の通路の壁には、北海道にちなんだ動物たちの絵がたくさん描かれています。が、どれも一癖あって、この熊の絵も自ら「熊出没注意」の看板をくわえています。こういう遊び心は良いですね。
千歳空港を堪能したところで、そのまま苫小牧フェリーターミナルに来ました。
乗船するのは「いしかり」、2011年に就航した新造船です。
詳細は、乗船後にレポートします。
乗船手続き時に渡された乗船時刻の案内を見て、「あれ?」
これまで太平洋フェリーは、苫小牧港でバイクが一番最初に乗船していたのですが、今日は一番最後。しかも、車より 1時間も遅い時間が指定されていました。
う~ん、一番最初に乗船して出航前の一番風呂に入るのがライダーの特権だったのですが・・・・。
18:15、最後にバイクが乗船しました。
船尾から乗船して、そのまま船尾の車両甲板の壁際に止めます。これまでのツーレポにも書いていますが、太平洋フェリーはフロントタイヤを車止めに垂直に接するように止めてハンドルロックしません。このバイクの止め方をするのは、太平洋フェリーだけです。
今回は、S寝台を取りました。
B寝台は2段ベットですが、S寝台は1段ベッドです。一番のメリットは、天井が高いことです。私は身長169cmですが、ベットの上に立っても天井に頭がぶつかりません。正面にはBS放送が受信できるテレビが設置されており、その上には荷物が置けるスペースがあります。このスペースがかなり広く、デイバック2つを余裕で置くことができます。通路にも棚があるのでヘルメットとライジャケは個室の外に置くことができます。
このS寝台は、想像以上に快適でした。
エントランスホールは 3階分の広い吹き抜けになっており、エレベータが設置されています。
スタンド「ヨットクラブ」です。
広く開放的なエリアにグランドピアノまで置いてあります。ここで軽い食事を取ることもできます。
今日はほぼ満席のため、プロムナードにも人がたくさんいました。
ここも綺麗な通路です。
最後に「ショップコーナー」ですが、これまで乗船したフェリーの中でも一二を争うほど綺麗で広い売店です。正面の壁がガラス張りになっているのが良いですね。
19:00、定刻通り、苫小牧港を離岸しました。既に日は落ち、目の前には苫小牧港の夜景が広がっています。
志布志航路のさつまと同じく、湾内で180度回頭してから外洋に向かって出航します。
ちょうど対面から三井商船フェリーの苫小牧~大洗航路の深夜便「さんふらわあ だいせつ」が接近してきました。このフェリーは、定期点検明けの為、湾の反対側から入港しています。そして接岸するために、このフェリーが離岸するまで湾内で待機していました。
船は苫小牧港を出ると速力を上げて外洋へと出て行きます。
さらば、北海道!! また来るゾ!!
15日目:南へ
苫小牧港で最後に船尾に乗船したため、下船がスムーズだったとはいえ、予想よりはるかに早く仙台港に降りることができました。
10:00に仙台港を出ると、東北自動車道で東京へ向かって走ります。
今回は、1日あたりの走行距離を控えめにして、あえて14泊15日という日程にしましたが、結果は予想以上に余裕でした。これなら、あと 3日短縮して11泊12日でも十分に完走できると思います。
1)東京~大阪南港を 2日→ 1日にする(2009年に実績あり)
2)佐多岬~むつを 10日→ 9日にする(360km/日ペースでOK)
3)むつ~苫小牧を 4日→ 3日にする(大間発を朝便に変えればOK)
上記2)は、八幡平や鳥海山などの回り道をカットして 400km/日ペースで走れば、8日でも辿り着けます。大間港の朝便は 7:00発(夏は6:50発)のため、むつ泊だと仏ヶ浦を回ってる余裕はありません。
こうやって自分なりの日本列島縦断ルートを模索するのも楽しいです。関東地方以外に在住のライダーさんの場合は、きっと全然違うルート選択になるんでしょうね。
18:15、無事帰宅。過去最長のロングツーリングでしたが、雨に降られたのはわずか半日だけ、という天候にも恵まれた最高のツーリングになりました。総走行距離は、4,895km。 おつかれさまでした!! > ZZR400
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最後までお付き合い下さいまして、ありがとうございました。このツーリング記が皆様の旅行に少しでも役立てば幸いです。日本列島縦断は、まとまった休みが取れないと難しいですが、もし、機会があれば、是非挑戦してみて下さい。
次の私の目標は、日本一周ツーリング!! かなり先の話になりますが、7年後の2022年に実行する予定です。
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