2010/08/01 作成、2020/02/20 更新
7日目:豪雨との戦い
今日も朝から小雨交じりの天気です。
昨晩のラジオで聞いた天気予報では、今日の北海道は全般的に雨。こんな天気では急ぐ必要もないので、二度寝、三度寝と繰り返し、完全に起きたのは 5:00でした。雨があがったところで 6:30に出発。少しでも晴れている可能性が高い北へ向かいます。
石北本線 女満別駅を出発する始発列車、網走発 札幌行き「特急オホーツク2号」です。オホーツク号は、網走と札幌の間を 5時間23分で結びます。このキハ183系は、札幌側と網走側で先頭車両の形が異なるのが特徴ですね。北海道を代表する特急のひとつです。
網走の先端にある「能取岬」に来ました。
能取岬の周りには草原が広がっており、気持ちの良い岬です。
天気はいまいちですが・・・。
能取岬の先にはオホーツク海が広がっています。
やっぱり晴れているときに来たかったな。
能取岬から少し西へ走りサロマ湖畔にある「サロマ湖ワッカ原生花園」に来ました。
北海道に数多くある原生花園の中でも面積が大きく観光地としては有名な場所ですね。徒歩で全部回ろうとすると1時間あっても回りきれないので、途中まで歩いて回りました。
ちなみに案内所で自転車を借りて回ることもできますが、やっぱり徒歩で回ることをお勧めします。この原生花園では↓の花々を見ることができますが、自転車で回っているとこれを全部見つけるのは難しいと思います。入り口の案内所では現在咲いている花の一覧が掲示されていますが、全ての花を見つけることができました。
ハマナス | エゾスカシユリ | ゼンテイカ | エゾフウロ |
ムシャリンドウ | ハマエンドウ | ヒオウギアヤメ | ツルキジムシロ |
クサフジ | エゾノシシウド | エゾチドリ | ハマヒルガオ |
サロマ湖を周回している途中で天候が急変。
いきなり強い雨が降り出したので、急遽「道の駅サロマ湖」へ避難。
う~ん、天気予報通りだな。こういう時こそ予報が外れて欲しかった。
雨が止みそうに無いので、とりあえず腹ごしらえを。
ここサロマ湖の名物といえば帆立です。
そこで「帆立カレー」を食べてみました。サイズは小ぶりですが、量がたくさん入っているのでなかなか良い感じです。
続いてもう1品、帆立のデザート、「ホタテソフトクリーム」です。
ホタテが・・・
突き刺さっている!!
これのどこが ホタテソフトクリーム なんだぁ~!! ホタテは美味しいです、いや本当に美味しいんですよ。なのになぜバニラソフトの中に・・・・。塩味の効いたホタテと甘~いバニラが、絶妙にミスマッチ。下関のウニソフトクリームを見習いたまえ!! 某所にはカキフライやアスパラガスが突き刺さったソフトクリームがあるという話も聞きますが・・・。
道の駅の情報端末で調べたところ、北海道のほとんどの地域で大雨注意方や濃霧注意報が発令中。注意報が出ていないのは、上川、空知、留萌の3地区のみ。
本当は天気が良ければ、ここからもう一度道東へ戻ることも考えていたのですが、ラジオの天気予報では明日以降も道東方面はあまり天気が良くない為、予定を変更してここから北西へ向かうことにします。
雨が降り続ける中、国道238号線をオホーツク海沿いに北上して、「道の駅オホーツク紋別」まで走ってきました。
ここまで走ってきたところでやっと雨があがりました。いや~、ここまで寒かった。やっぱり 7月に入ったとは言え、これだけ雨に降られるとかなり体感温度が下がりますね。
駐車場で北から走ってきたライダーと天気の情報交換。やはり宗谷地区も昨日までは天気が良かったみたいですが、今朝からにわか雨が降っているようです。この先もあまり天気は期待できないかな。
道の駅の隣にある、紋別名物の蟹のオブジェです。
ここで撮影するのは2回目かな。いろんなライダーさんのツーレポに登場しているのでお馴染みの景色ですね。
紋別の少し北にある「オムサロ原生花園」です。
原生花園の中ではマイナーな場所です。ワッカ原生花園とは異なり、こっちは観光客が全くいません。おまけに天気も悪いので、かなり寂しい雰囲気が漂っています。
道の駅おこっぺに併設されている「ルゴーサ・エクスプレス」です。
2両編成の 1両目はサロン、2両目が簡易宿泊場になっています。雨が降っている日は、キャンプ場の代わりにここに泊まると良さそうですね。
一見するとトワイライトエクスプレスのような緑にオレンジのラインが施された色鮮やかな車体ですが、中身はかなり古いキハ22です。ヘッドライトが当時の面影を残していますね。
結局、今日は終日雨が降ったり止んだりの悪天候だった為、早めに切り上げました。走行距離も 271.8kmと少なめ。
16:15、名寄の「トムテ文化の森キャンプ場」に到着。ここは奥行きが 1kmほどあるかなり広い運動公園です。
すぐ隣には、宗谷本線が走っています。
ここトムテ文化の森はテントの設営場所がしっかり区画化されています。これは良いですね。これだけフラットならどの方向に設営しても高低差が無いので安心です。ただし、砂利が浅くペグはまともに刺さりません。でも、これだけ整備されていれば問題なしかな。
おまけに、ここは利用料金が無料!!
こんなに良い環境のキャンプ場なのですが、本日の利用客は私一人でした。北海道のキャンプ場は、7月から営業を開始する場所も多く、シーズンはまだこれから先ですね。
19:30就寝。
8日目:一路、南へ
昨晩は少し早く寝過ぎたせいか、3:15起床。
天気は・・・・う~ん、今日もいまいち。
天候回復を祈りつつ、5:10出発。
名寄から西へ向かい日本海を目指します。
母子里まで来たところで、上空には少しだけ晴れ間も見えました。
予想通り、東より西の方が晴れてそうです。
キタキツネ発見。
これで何匹目かな? もう覚えていません。
これまでのロングツーリングでは、背中に背負ったデイバックの中にカメラを入れていた為、カメラを取り出している間に逃げられることが多かったのですが、今回はウエストポーチに代えたおかげでシャッターチャンスを逃すことも少なくなりました。
でも、この写真を撮った時は、キツネがかなり遠い場所にいたのでピンボケになりました。望遠レンズを付けた状態でウエストポーチに入れておくの正解だったかな。
「朱鞠内湖」です。
国道275号線側からだと電線が邪魔をしています。眺めもいまいち。
幌加内の添牛内まで来ました。ここから先が国道239号線のお楽しみです。
幌加内~苫前間は 54kmありますが、霧立峠を越えて古丹別の手前までは民家が全くありません。霧立峠から先は高低差も少なく気持ちよく走れるワィンディングロードです。ただし、森の中を走るため周囲はずっと同じ景観が続いています。早朝ということもあり、交通量は皆無で 50km走って対向車は10台以下、追い抜き回数もゼロでした。これで天気がもう少し良ければ申し分無いツーリングになったのにな。
国道239号線を全線走りきり苫前まで来ました。ご存知「上平グリーンヒルウィンドファーム」です。
やっぱり天気が良くないですね。前回の方が綺麗でした、残念。
ここからオロロンラインこと国道232号線を南へ向かって走ります。
普通のライダーは、ここを南から北へ向かって走り宗谷岬を目指します。逆方向に走るライダーは圧倒的に少ないです。やっぱり、進行方法左側に海を見ながら走るのがセオリーだと思います。あえて逆方向に走るライダーの中には、ライダー通しのコミュニケーションが楽しいから、という人もいますね。確かにこの日も北へ向かうライダーとライダーサインを何度も交わしました。
かなり年季の入った建物ですが、これも道の駅。「道の駅おびら鰊番屋」です。
ドラマか映画にでも出てきそうな建物ですね。味わいがあります。
道の駅の隣には、重要文化財の「旧花田家番屋」があります。
いわゆる鰊御殿(にしんごてん)のひとつですね。かなり風情のある建物です。当時の面影がそのままの形で保存されています。
国道沿いにあるバス停もなかなか良い味を出しています。
国道232号線沿いのバス停は、どこもこんな感じの待合室があります。これなら寒い冬場でも大丈夫?
ここ道の駅おびら鰊番屋は、もちろんその名の通り鰊が名物なのですが、今はお腹が空いていてがっつり食べたかったので、あえて鰊蕎麦ではなく鮭イクラ親子丼を注文。今回はやたらとイクラばかり食べていますが、ここで食べたイクラはプリップリの絶品でした。新鮮だったからかな? 鮭とイクラの親子丼は、食べ合わせとしても相性がよいですね。
駐車場に戻ったらZZRの隣になにやらゴっつい車両が・・・。
「94式水際地雷敷設車」、いわゆる水陸両用車です。
かっこいい~!!
私は別にミリタリー好きではないのですが、バイクとか飛行機とか電車とか、いわゆる乗り物系は好きなので、こういうのも見ていて楽しいです。ついつい、隅々まで見回したり、隊員の方に話を伺ったりしてしまいました。水陸両用車なのでもちろん完全防水になっています。車体のどこを見ても隙間が見あたりません。マフラーは、船と同じで天井から突き出ています。陸上走行時は、この翼のようなフロートが畳まれていますが、水上走行時には横に広がります。
隊番が「303水」だったので、宇都宮駐屯地所属の第303水際障害中隊ですね。北海道まで遠征演習でしょうか?
車体後部には、プロペラが 2基搭載されています。隊員さんから聞いた話では水上でも10ノット弱で航行することができるそうです。
なかなか面白いものを見せてもらいました。
北海道を走っていると至る所で自衛隊の車両に遭遇しますが、自走している特殊車両や大型機材の積載車に合う機会は意外と少なかったりします。
苫前から40kmほど南へ下り、留萌の「黄金岬」まで走ってきました。
天候が違うと景色もここまで違いますか。前回来たときは綺麗な海と青空が見えたんですけどね。
黄金崎周辺の店も今は閉まっています。
観光客も誰もいません。 寂しい・・・。
留萌からさらに南へ 20km走り「増毛駅」に来ました。
ここが留萌本線の終点です。ここから他の路線に乗り継ぐことが出来ない、いわゆる盲腸線の終点、「終着駅」です。
いかにも終着駅という雰囲気がありますね。線路はホームを外れ、空き地の真ん中で途切れています。錆び付いた車止めの周りに雑草が生い茂り、いかにも果てという雰囲気があります。私はバイクでここまで来ましたが、列車に乗ってここまで辿り着いたら、到達感が全然違うでしょうね。
何より終着駅なのに島式ホームではなく、1面1線の単式ホームなところがローカルです。増毛駅の駅舎は、ホームから少し離れたところにあります。こういう駅の作りも珍しいですね。
増毛市街には趣のある古い建物がたくさんあります。
←は、重要文化財「旧商家丸一本間家」です。明治時代の建物で100年以上の歴史があります。元々は、呉服商だったそうですが、その後、様々な商売を営んできた代表的な商家だそうです。
↓は、造り酒屋「国稀酒造」、北海道最古の老舗で、且つ最北の酒蔵だそうです。これも古い建物ですね。同じく明治時代の建物です。
左下は、観光スポットではありませんが、たまたま見つけた古い旅館です。文化財に指定されて綺麗に保存されている建物よりも、こっちの方がよりいっそう昭和の香りが漂っていますよ。
国道231号線沿いにある「白銀の滝」です。
全国に滝はたくさんありますが、バイクとツーショットが撮れる滝はそうそうお目にかかれません。久々に見つけました、青森の七滝以来かな?
無名の小さな滝とは言え、それなりに落差があります。
国道231号線は、暑寒別岳の麓を石狩湾沿いに走るシーサイドラインです。この辺りは、短いトンネルが幾重にも連なっており、走行中に景色の変化が楽しめます。
せめて、もう少し天気が良ければ・・・
と思っていたら、なんだこれは?
いきなり晴れたゾ!?
送毛トンネルを抜けたら急に気温が急上昇、上空には青空が広がってきました。ここよりも前の写真と見比べてもらえば判りますが、それまで上空に厚く垂れ込めていた雲いっきに去りました。あまりにも急激な天候の変化だったのでびっくりしました。
この後、札幌市街を避けて、道道44号→国道5号→道道82号と走りましたが、それでも札幌市内の通過にかなり時間がかかりました。
そして、暑かった・・・。
札幌市内から国道230号線で定山渓、中山峠を越えます。
中山峠は、美しいですね。道の駅望羊中山からの景色はいまいちなので、その手前の中山峠の方が景色が良いです。
峠越えと言っても、ここは交通量が非常に多いです。車の流れも良く、どの車もスピードを出して飛ばして走っています。私は流れにのって走っていたら、中山峠を素通りしてしまいました。定山渓までは 4車線ですが交差点も多く、札幌市内からここまで抜けるのに少し時間がかかります。
サミットでも有名になった「洞爺湖」です。
洞爺湖は周囲が50kmある大きな湖です。湖の南側は温泉街でホテルが多数ありますが、北側はキャンプ場がたくさんあります。中央には中島が見えます。
今日は、北側の湖畔の「とうや中央公園・小公園キャンプ場」に泊まります。ここは、中央公園と小公園が隣り合っていますが、私は小公園の方を利用しました。利用客は、私以外には1人だけ。札幌ナンバーのドライバーさんで、毎年この時期にここで長期間滞在している常連さんでした。
近くの温泉に入り、19:45就寝。