トライアル世界選手権
今年のトライアルコースです。全13セクションで構成されており、前半の第1~6セクションが道沿いに、第 7セクション以降が森の中に設置されています。特定の選手を追って全セクションを回る人もいますが、混雑が予想されるので観戦ポイントを絞って回りたいと思います。
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1日目
2日目
Day 2 Section 10
ツインリンクもてぎには、森の中を回る散策路があります。セクション10は、その散策路の途中に設置されたセクションです。
セクション10の全景は、こんな感じです。中央から右側は、フラットな地面に大きな石が4つ。左側の傾斜は、岩場になっています。
最初の2つの岩ですが、クラスによりマーカの位置が異なります。TRIAL125は手前の低い岩、TRIAL GPとTRIAL 2は、右の高い岩を飛び越えます。
中央の2つの岩ですが、TRIAL GPクラスは岩から岩へ飛び移る必要があります。このセクションの見所のひとつです。
最後に左側の斜面ですが、TRIAL GPクラスのマーカは手前の高い岩に設置されています。TRIAL 2とTRIAL 125は、同じ場所にマーカが設置されています。また、岩の上に登ってもそこから左へ抜ける道が狭く、バランスを取るのが難しいコース作りになっています。
TRIAL 125クラス
まずは、TRIAL 125クラスです。Lorenzo Gandolaが大きな岩を乗り越えていきます。TRIAL 125クラスのライダーもこの辺りは難なくクリアします。
問題はココ、最後の岩場です。Jarand Matias Vold Gunvaldsenは、この岩場で詰まってストップ。
Eric Miquelも同じところで岩を超えられずスタックしました。昨日の表彰台メンバでもここをクリアするのは難しいか?
初日にTRIAL 125クラスを征したBilly Greenは、見事にこの難所をクリアしました。減点は 3pt。
Kieran Toulyは、何度か足つきするも、かろうじてクリア。結局、TRIAL 125クラスは、LEG 1とLEG 2を合計した述べ28人中 6人がクリア、LEG 2の最小減点は最初に華麗な岩越えを決めたLorenzo Gandolaの 1ptで、クリーン通過はゼロ。平均 4.43ptでTRIAL 125クラスでは最難関のセクションになりました。
TRIAL 2クラス
続いて、TRIAL 2クラスです。このクラスから序盤の岩越えの高低差が高くなります。Hakon Pedersenがウィリーでクリア。
Marc Riba Lazaroのトライ、ブレることなく綺麗にまっすぐ登りきりました。
Noe Pretalliは、リアが完全にハマって動けなくなりストップ。
Luca Petrellaは、綺麗にクリアしたように見えたのですが、減点1でした。
Fabien Poirotは、斜面でバランスを崩して、アシスタントに激突。
Fabien Poirotのアシスタントがリアタイヤに足を挟まれたようですが、その後レスキューと一緒に歩いていたので大事には至らなかったようです。
岡村将敏が果敢に岩場にアタックするも、やはり同じ場所でストップ。
初日に優勝したGael Chatagnoは、勢いよくジャンプ、見事にこの岩を乗り越えていきました。
Max Faudeは、岩場で何度か足を付いたものの、スタックすることなく抜け出すことができました。
日本人トップの小川毅士は、リズム良くジャンプを繰り返してクリーン通過!! ここまで減点18ptで2日目の上位争いに絡んでいます。1位 Iwan Robertsと 8pt差、表彰台圏内の 3位 Lazaro Ribaと 5pt差、現在 5位です。
TRIAL GPクラス
続いて、TRIAL GPクラスのトライですが、しょっぱなから荒れました。Arnau Farreが中央の岩に向けて大ジャンプ!! 突然の出来事でシャッターを切り始めるのが一瞬遅れた為、飛んだ瞬間を捉えることができませんでした。
あぁーー!!
うひゃーーーー! Arnau Farreは、バイクを放り出して飛び降りました。
岩に向かって突っ込んできたArnau Farreは、バイクのリアから勢い良く激突。Arnauは、そのまま手を離して右サイドへジャンプして回避。バイクはそのまま半回転して落下しました。あまりにも勢いが良すぎたため、アシスタントもバイクを支えることができませんでした。
後から周囲の観客と話して判ったのですが、何が起きたかと言うと、Arnau Farreは手前の小屋の前にある段差を使ってジャンプしたそうです。しかし、勢いがつきすぎて岩に激突。そのまま落下しました。
Alexandre Ferrerは、やや遠い位置から助走を付けてジャンプ。
岩の上に着地した瞬間、フロントが岩の左に逸れましたがバランスを保って無事にクリア。
野崎史高のジャンプは、体が大きくせり出してバイクが垂直以上に傾いていますが、見事に着地成功。
しかし、岩に着地した後に足つきを取られて減点1でした。納得がいかない野崎史高のアシスタントが抗議しましたが、もちろん結果は変わらず。この岩場のジャッジの判定にはこの後に続いたライダーもたびたび揉めていました。
Adam Ragaは、余裕のジャンプでクリーン通過。
Oiol Nogueraが勢い良く岩から岩へと飛び移ります。
Franz Kadlecもジャンプ。この岩から岩へのジャンプは、GPクラスのライダーになると余裕ですね。
Jack Priceが、岩の斜面を駆け上がります。豪快なジャンプは、爽快です。
小川友幸も岩から岩へ大きくジャンプ。
Matteo Grattarolaも絶妙なバランスで岩場を超えていきます。
減点1を取られてMatteo GrattarolaもChief Section Observerに抗議。このセクションのジャッジは、揉めますね。
この時点で 3位争いを繰り広げている Jaime Busto。ここは減点1でクリア。
ここまで低調なLoris Gubian、ここセクション10でも減点3でした。
午前のLEG 1と打って変わってLEG 2は不調の黒山健一、ここまで計10セクションで32ptは痛い。頑張れ!!
反対にLEG 2で調子を上げてきたBenoit Bincaz、ここまでクリーン 6で通過です。
Benoit Bincazもここで減点1を取られて抗議していました。やっぱり、あの中盤の岩場のジャッジは判定が微妙ですね。減点を取られているのは、必ずと言って右側に入るObserverです。ここまでアシスタントやライダーの抗議が多いと、ジャッジに問題があるのではと疑いたくなります。
藤波貴久のトライが始まりました。最初に岩場は華麗にクリア。
中盤の岩場も難なく着地成功。
そして、岩から岩へジャンプ。
・・・ん? ジャッジの右手が・・・。
最後の斜面も左足を上げてバランスを取りながら乗り越えていきました。
で、やっぱりこうなりました。
藤波貴久も減点1に抗議(正確には、抗議ではなく確認ですが)。うーん、やっぱりこのOberverのジャッジは微妙ですね。ライダーが抗議したジャッジは、全部同じ人ですよ。
Toni Bouのトライです。岩から岩へジャンプ!! あいかわらずのド安定です。
最後の斜面への移動も安定したバランス走行でした。
そして最後の斜面も難なくクリア、ここまでクリーン 8の 6ptで通過です。
Jeroni Fajardoのジャンプ!
減点1を取られてJeroni Fajardoのアシスタントが抗議。もちろん、同じジャッジです。
最後のトライは、James Dabill。ほとんど助走をつけずにウィリーしてリアを岩の壁面に接地。
そこからリアのトルクで一気に車体を持ち上げてジャンプ!!
止めたーーー!!
GPクラスの全ライダーの中で唯一アンダーもステップも一切岩に接触さぜずに岩の上に着地しました。 素晴らしい!! 同じクリーンでもこのクリーンは、レベルが高いです。良いものを見せてくれました。
このセクション10は見応えがありました。
最後は、もちろんセクション15です。